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富山県水墨美術館で「幽霊と地獄」展 講談師による怪談話、肝試しも

「六道絵」より閻魔王宮幅 江戸時代 浄土真宗本願寺派富山組正興寺蔵

「六道絵」より閻魔王宮幅 江戸時代 浄土真宗本願寺派富山組正興寺蔵

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 企画展「幽霊と地獄」が7月26日、「富山県水墨美術館」(富山市五福、TEL 076-431-3719)で始まる。

「幽霊図」円山応挙 江戸中期 海巖山徳願寺蔵

 日本では仏教が伝来した千年以上も前から、死後の世界がさまざまに論じられてきた。仏教の教えでは、極楽に往生しない限り、人間は地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人道、天道という、迷いの多い世界を輪廻(りんね)転生し続けるとされる。それら六道を表現した仏画が「六道絵」であり、中でも最も残酷で恐ろしい最下層を描いたのが「地獄絵」である。

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 鶴屋南北「東海道四谷怪談」を筆頭に、歌舞伎、落語などに登場する幽霊も、仏教の説話から誕生したとされる。人々は地獄や妖怪、幽霊といった異形の情景に、死への不安と恐怖を投影させ、寄り添いながら生きてきた。

 今回の企画展では、地獄や幽霊といった表現が、時代ごとにどのように受け入れられ、戒めや教えとして語り継がれてきたかを貴重な資料とともにたどる。

 「六道絵 閻魔王宮幅」(浄土真宗本願寺派富山組正興寺蔵)、「六道絵 焦熱地獄」(泰敬山長徳寺蔵)、「立山曼荼羅吉祥坊本」(立山博物館蔵)などの地獄絵をはじめ、写生を重視し「円山派」を確立した絵師・円山応挙の「幽霊図」、浮世絵師・勝川春章の「雨中幽霊図」といった幽霊画を展示。「東海道四谷怪談」の悲劇のヒロイン、お岩のものと伝わる鏡も初公開する。

 関連企画として8月3日・4日に「水美道中夏祭」を開催。3日は日本画家・米田昌功さんによるワークショップ「探検!体験!墨で描こう立山の地獄」、講談師・一龍斎貞鏡さんによる「四谷怪談」が行われる。4日は「なつかしの遊び体験コーナー」が設けられ、立山博物館主任・加藤基樹さんが「地獄絵絵解き」と題した講演をする。両日とも夜の美術館内での肝試し「闇夜ノ行脚」が行われる。

 8月10日には、富山県出身で現在は「信州小布施 北斎館」館長を務める、安村敏信さんを招いた講演会「いろいろあるよ、幽霊画」が行われる。

 開館時間は9時30分~18時。月曜休館(8月12日は開館)。観覧料は、一般900円、大学生450円、高校生以下無料。9月1日まで。3日のワークショップは県内の中学生以下の児童・園児が対象、先着20人。要事前申し込み。参加無料。

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