世界中の偉人の墓を巡礼する「墓マイラー」こと、文芸研究家カジポン・マルコ・残月さんの講演会が、3月23日に「富山県民会館」(富山市新総曲輪)で行われる。
1967(昭和42)年、大阪生まれのカジポンさんは、尊敬するロシアの文豪ドストエフスキーに「スパシーバ(ありがとう)」と伝えたいという思いから、19歳の時に初めてドストエフスキーの墓を参った。以来、自分の人生に影響を与えた芸術家や作家に感謝の言葉を伝えるべく、太宰治、芥川龍之介といった国内の作家から、作曲家ベートーベン、画家ゴッホ、レゲエの神様ボブ・マーリーまで、30年以上にわたって約100カ国、約2500人に及ぶ偉人たちの墓を巡礼してきた。
ブログ黎明(れいめい)期の1999年から更新を続けるカジポンさんのブログ「文芸ジャンキー・パラダイス」には、これまでの足跡がつづられておりコアなファンが付いている。専門誌「月刊石材」での連載「墓を訪ねて三千里」をはじめ、「東京 鎌倉 有名人お墓お散歩ブック/誰もが知っている104人の墓碑完全ガイド」といった書籍の刊行など精力的に執筆活動も行っている。
今年1月には日本テレビ系のバラエティー番組「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」に出演。墓マイラーとして、ユーモアあふれるトークを繰り広げて話題を呼んだ。
今回の講演会は石材店「杉本工業所」(中新川郡上市町、TEL 076‐472‐0472)が、「心のふるさと創造プロジェクト」の第1弾として企画。同社の担当者は「カジポンさんが出演されている番組を見て、私たち墓石店以上にお墓のことを考えていることに感銘を受けた。数々の墓を巡礼してこられたカジポンさんの貴重な体験談を聞くことで、故人に対する気持ち、お墓の存在する意義をもう一度考えてもらえるような場になれば」と話す。
講演会後には懇親会も予定されている。
18時開演。入場無料(懇親会は別途5,000円)。先着40人で事前予約が必要。予約はウェブサイトで受け付ける。