DJイベント「SUCK ME JAZZ」が3月23日、富山市花水木通りのイベントスペース「NEWPORT」(富山市南田町1)で行われる。
TA98さんのミックスCD「Sweet Shot」。デザインは金沢のImmoral Works(インモラル・ワークス)さん
富山県在住のDJが集まり、自由なスタイルでジャンル問わずレコードを選曲する同イベント。昨年は米シカゴ発レコードレーベル「NUMERO GROUP(ヌメロ・グループ、以下ヌメロ)」より創設者のロブ・セヴィエさん、A&Rのジョン・カービーさんがゲストDJとして出演し、約90人が集まる盛り上がりを見せた。4年連続となる来日ツアーの一環として、今回で2回目となる富山に招聘(しょうへい)する。
「ヌメロ」は2003年の設立以来、米国ブラックミュージックを中心に、ロック、ワールドミュージックなどを発掘し、リイシュー、コンピレーション作品をリリースし続けている。奥深く音楽を探求する同レーベルの姿勢は、世界中の音楽ファンから支持を集める。DJでは、セヴィエさんがマニアックな選曲でムードを作り、カービーさんが有名曲も交えながら盛り上げるスタイルで観客を楽しませる。
同レーベルの魅力について、出演DJのIKEDAさんは「ソウルやファンクなどレアグルーブのイメージが強いが、80年代のシンセポップも紹介するのが『ヌメロ』の醍醐味(だいごみ)。特にお気に入りなのが、シンセポップ・バンド『Antena』のアルバム『Camino Del Sol』。『ロシュフォールの恋人たち』のカバーが収録されていて、僕にフランスの映画音楽も教えてくれた。安価でCDでも聴けるのは『ヌメロ』盤だけ」と話す。
IKEDAさんは「『ヌメロ』の2人は、新幹線の改札で会うなり『梅かま(かまぼこ)がほしい』と言っていておもしろかった。富山市街の規模がシカゴと似ていて、お客さんはフレンドリーとのこと。富山を気に入ってくれたようだった」と昨年を振り返る。
当日は、TA98さんによるミックスCD「Sweet Shot」リリース記念イベントでもある。長野県出身のTA98さんは、富山に在住していた頃にDJ活動をスタート。現在は長野県に移住し、各地でプレーをしている。CDは会場で販売するほか、「ディスクユニオン」など各地のレコード店などでも販売予定。
TA98さんは「1970年代のスイート・ソウルにスポットを当て、7インチレコードのみを使用し、スローかつスムースをテーマに37枚30曲をつないだ。『ヌメロ』からリリースされた曲も使っているので、楽しんで聞いてもらえれば」と話す。
20時開演。入場料は2,000円。