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富山・入善で「雲雀野いろはかるた」お披露目会 地域の伝承をかるたに

徳光さんが水彩絵の具と黒ペンで描いた絵札

徳光さんが水彩絵の具と黒ペンで描いた絵札

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 「雲雀野(ひばりの)いろはかるた」お披露目会が1月6日、入善町・舟見地区にある「入善町舟見交流センター」で行われた。

かるたを手掛けたサークル「舟見ふるさと学習会」

 「雲雀野いろはかるた」は、地元の雲雀野台地の歴史、自然、文化、言い伝えなどを読み札と絵札にまとめたもの。雲雀野台地は、入善町の舟見・野中(のじゅう)、朝日町の棚山、黒部市の愛本といった地域一帯を指す。旧宿場町である舟見の町並みや、史跡巡り、方言などの調査・研究を行っているサークル「舟見ふるさと学習会」が2年かけて製作した。

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 かるたのイラストを手掛けたのは、舟見で生まれ育ち、富山市内で紅茶の店「アナザホリデー」を営む同サークル会長・徳光孝司さん。昭和30年代の舟見の街並み絵図を完成させた実績がある。今回の企画では、地域にまつわる写真や絵、文献などを丁寧に調べて取り組んだという。「資料集めには苦労したが、郷土のことなので想像で描くことはしたくなかった。かるたで遊ぶ際、並べた札を見て『この札を取りたいな』と参加者に思ってもらえるよう、全部の札を描いた」と徳光さんは話す。

 メンバーの泉初雄さんによると、雲雀野地区は縄文時代から人が住んでおり、古い歴史を誇るという。「中世からは宿場町として栄え、今でいう大学のような教育施設や劇場、鉱泉もあった。入善町の最高峰の負釣(おいつるし)山の雪水をくみ上げることから、『樽井村』と呼ばれ一大文化圏になっていた」と話す。

 イベントでは、舟見に住む小学2年生から6年生の男女6人が参加。舟見地区で長らく伝わるお茶会が催され、子どもたちによる点茶が行われた。かるたお披露目会では、読み札が読まれると、子どもたちが元気よくかるたを取り合った。

 初めは方言の研究から始まったという同サークル。次第に地区内の史跡や名所巡りに発展し、地域の歴史研究に踏み込むことになった。メンバーの西島教子さんは「80年以上、舟見に住んでいるが、研究会を通じて新しく知ることが多くて驚いた。地域の歴史や文化が消えてしまわないよう、形に残るものとしてかるたを製作した。小学校や学童保育の場でかるたを利用し、子どもたちに伝承していけたら」と話す。

 「雲雀野いろはかるた」(2,000円)は舟見交流センターで、オリジナル・ポストカード付き(2,800円)は「アナザホリデー」で販売中。