![施設長の山下完和さん(右)](https://images.keizai.biz/toyama_keizai/headline/1551429670_photo.jpg)
知的障がいや精神疾患を抱えるアーティストたちの創作活動を追ったドキュメンタリー「地蔵とリビドー」の上映会が、3月13日に「富山県高岡文化ホール」(高岡市中川園町)で行われる。
同作の舞台である滋賀の障がい者施設「やまなみ工房」(滋賀県甲南町)では、通所者たちが粘土・絵画・刺しゅうに取り組むほか、古紙回収、カフェ営業など6つのグループに分かれて活動を行っている。障がいを持つ人たちのユニークな個性を尊重し、独創的なアート作品を生み出す場として世界的に注目を集めている。
映画では工房に通うアーティストたちが実名で登場する。寝転びながら、割り箸と墨汁だけで大胆な人物画を描く人、呪文のように独り言をつぶやき、一心不乱に土に穴を開ける人。作品の評価を気にせず、衝動のままに創作活動を行う彼らの日常を約一年にわたってカメラが追う。アウトサイダーアートに造詣が深いキュレーターの小出由紀子さん、アウトサイダーアート専門誌「RAW VISION」の編集局長エドワード・M・ゴメズさん、ミュージシャンの向井秀徳さんのほか、アーティスト本人のインタビューを織り交ぜる。
今回の上映会では監督であるクリエーティブディレクターの笠谷圭見さん、「やまなみ工房」施設長の山下完和さん、「富山県障害者芸術活動支援センター ばーと◎とやま」代表の米田昌功さんを招きトークショーも行う。米田さんは「映画は障がいを持つアーティストたちの、切実な表現欲求の根源を探る内容となっている。上映後のアフタートークでは、監督と施設長に、映像化の経緯や裏話、後日談を伺いたい」と話す。
18時45分開演。入場料1,000円。