電子音楽家、アーティストのASUNA(アスナ)さんを迎えたイベント「100 KEYBOARDS 干渉音の分布とモアレ共鳴」が2月2日、「富山県美術館」(富山市木場町、TEL 076-431-2711)で行われる。
石川県出身のアスナさんは10代の頃から東京の音楽シーンに関わり、古いリードオルガンや電子音、生楽器、ノイズを主体とするサウンドアートを制作。カセットテープ作品がスペインのレーベルの目に留まり、2003年に「オルガン・リーフ」でデビューを果たす。語義である「機関・器官」としてオルガンを考察した「イーチ・オルガン」などのインスタレーションの発表や、おもちゃ楽器と電子音楽による「100Toys」などのパフォーマンスを精力的に繰り広げる。
金沢を活動拠点にしながら、ヨーロッパを中心に海外20カ国以上でも展示会や作品リリースを行う。ドイツの電子音楽家のヤン・イェリネクさん、美術家の佐藤実(m/s)さんら多数のアーティストとも共演を果たし、コラボ、ソロ作ともに世界的な評価を得ている。
今回のイベントでは100台に及ぶ電池駆動の小型キーボードを用いて、アスナさんが演奏を行う。微妙にチューニングがずれた鍵盤同士が、それぞれに一定の音を鳴らすことで音のうなりが発生。不安点な音の推移によって、複雑な干渉音と共鳴が生まれる過程や、空間の位置ごとに異なる音の成り立ちを体感できる。
14時開演。入場無料。