富山県の事業者・投資家を中心に発足した「Yell TOYAMAプロジェクト」は11月21日、ブロックチェーンによる前払い式電子マネー型の地域応援通貨「YEL」で富山県経済を活性化するサイト「Yell TOYAMA」のサービスを始めた。
同サイトでは、酒蔵、木彫り、錫(すず)加工、旅館、食品加工品など富山県の魅力あふれる商品・サービスが、1YEL=1円で購入可能となる。現在は約30事業者が加盟店として登録され、2019年3月までには200事業者に拡大する予定。
運営事務局の濱川智さんは「富山県は食べ物や水がおいしく、かつ工芸品のレベルも高い。ポテンシャルはあるけれど、ブランド発信がやや弱いところがあるので、非常に伸び代があると思った。『Yell TOYAMA』によって、富山県の魅力を国内外の消費者に発信できれば」と話す。
「YEL」が目指すのは、単なる決済手段ではなく「応援経済」。ブロックチェーンの技術により、通貨に消費者の応援メッセージを記録し、参画事業者に贈ることができる「YOSEGAKI」機能も提供する。
濱川さんは「国や自治体の予算ありきの地域創生ではなく、地元経済界が支援することで成功する事例を作りたい。ゆくゆくは富山だけでなく、全国の自治体単位、商店街単位で実施してきたい」と話す。
「YEL」の有効期限はチャージから180日間。