オーダーメードによる花束や山野草などの植物を販売する花店「MINAMO(ミナモ)」(富山市中野新町1、TEL 090-9767-5176)が9月8日、富山市内にオープンした。
富山市出身の藤木卓さんがオーナーを務める。藤木さんは県立呉羽高校在学時から本格的に演劇活動に取り組み、その後進学した大阪芸術大学3回生で劇作家・演出家の平田オリザさんが主催する劇団「青年団」に所属。舞台俳優として活動してきた。演劇の世界に一区切りをつけた2001年に地元へUターンし、以前から興味を抱いていた花の世界に入ったという。富山市内の大手花店に入社後、技能を深めようと生け花を学び始め、嵯峨御流正教授の資格や国家資格であるフラワー装飾技能士の1級免許も取得した。
今年5月には石川県の金沢21世紀美術館で音楽家や美術家と共同した音楽イベントの空間演出を手掛けるなど、経験を生かした芸術活動にも積極的に取り組んできた。
「花の世界はもっと自由であるべきだ」との考えから、店舗では基本的に商品を置かず、来店客と話し合い、贈られる相手のイメージ理解を深めてから商品を仕入れるスタイルを取る。
仕入れは、イメージの具現化や季節感を重要視するため、一般の花市場に流通する花材だけでなく、富山市八尾町の大長谷地区にある山野草の栽培場や、懇意にしている上市町の一般女性が栽培する珍しい花の畑などにも足を運ぶという。
藤木さんは「一輪の花であっても、贈られた人には喜びの記憶として永遠に刻まれる。その瞬間のお手伝いができれば」と来店を呼び掛ける。
営業時間は12時~18時。電話予約が望ましい。