アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のサウンドアーティスト、ウリセス・コンティさんの来日公演が10月11日、富山市郊外の住宅街にあるカフェ「nowhere(ノーホエア)」(富山市婦中町下坂倉)で行われる。
コンティさんは、2003年にファーストアルバム「Iluminaciones」をリリース。鍵盤楽器をメインにしたクラシック要素の強い楽曲は「アルゼンチン・ポスト音響派」と呼ばれ、エレクトロニカ/アンビエントミュージックファンの間で注目を浴びた。映画・舞台芸術など幅広い分野で活動し、2018年までに12枚のアルバムをリリースしている。静かなピアノソロが主だった「Posters Privados」や、ブラスアンサンブルが特徴の「Los Paseantes」、ガレージロックやアシッドフォークなどのビンテージサウンドを昇華させた「Los Que No Duerman」など、ジャンルにとらわれないアルバムを制作している。
2013年には「京都国際舞台芸術祭(KYOTO EXPERIMENT)」に出品された、同郷出身の女優ローラ・アリアスさんの舞台作品「憂鬱(ゆううつ)とデモ」の音楽を担当し、初来日。合わせて東京の音楽レーベル「Flau」からベスト・アルバム「Atlas」が発売され、全国7カ所を巡る来日ツアーは各地の熱心な音楽ファンの間で話題となった。今回のライブは9月に発売した、自身初となるオーケストラ作品「Los efimeros」を記念した日本単独ツアーの1公演目で、ピアノソロを中心としたライブになるという。
店主の安川榮一さんは「アルバムや曲ごとに変化する楽曲は、うれしさ・悲しさ・切なさ・いとしさ全てが詰まっている。ウリセスさんの音楽を聴くことは、子どもの頃に宝物を部屋中に広げ眺めていた感覚と似ており、これまで自分に起こったさまざまな出来事を宝物のように思い出し、見つめ直すことではないかと思う。素晴らしいピアノライブになると思う」と期待を込める。
20時開演。チケット料金は、予約=3,500円、当日=4,000円。