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富山の絵本専門古書店で西アフリカの絵本「アヤンダ」読み聞かせ会 翻訳出版で

会場となる子どもの本の古本屋「デフォー」2階「ギャラリーもるげん」で常設展示されているアフリカの絵本

会場となる子どもの本の古本屋「デフォー」2階「ギャラリーもるげん」で常設展示されているアフリカの絵本

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 富山市中心市街地にある子どもの本の古書店「デフォー」(富山市総曲輪2、TEL090-6273-8370)で8月4日、絵本「アヤンダ」の読み聞かせ会が開催される。

「アヤンダ」を手にする村田さん

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 主催者のアフリカ文学研究者・村田はるせさんは、これまでアフリカ国外でめったに見ることができない珍しい絵本を一冊ずつ丁寧なキャプション付きで紹介するなど、全国各地でアフリカのフランス語圏の文学を伝えてきた。同会では「アヤンダ」のほかに3~4冊、自然災害や食品衛生をテーマにした絵本を用意。いずれもまだ日本語に翻訳されていないもので、村田さん自身の翻訳により読み聞かせていく。

 今年4月、風濤社より西アフリカの絵本「アヤンダ 大きくなりたくなかった おんなのこ」を出版。翻訳は村田さん、文はコートジボワールの児童文学の先駆者、ヴェロニク・タジョさんが手掛けた。タジョさんは1955年にフランスで生まれ、父親の出身地であったコートジボワールで育った。現在アフリカで最も活躍する児童文学者の一人で、詩や小説も手掛けている。

 90年代以降の紛争や戦争に巻き込まれる若者たちの小説など、アフリカの子どもたちに訴えかける内容を現地の人の目線で描いた作品を生み出してきたタジョさん。同書は戦争で父親を亡くした少女の心の成長を描いた物語となっており、イラストはフランス出身の画家、ベルトラン・デュボワさんが手掛ける。

 村田さんは「アフリカと日本の子どもたちとでは、生きる環境や生活は違うかもしれないけど、同じように辛さを胸に隠し生きている子どもたちはいると思う。この物語がそうした子どもたちに寄り添い、困難を乗り越えるための力になれば」と話す。「絵本に関連したアフリカの貴重なアクセサリーや小物、ビーズや銀細工なども紹介する機会になれば」とも。

 10月27日には富山大学(富山市五福、TEL076-445-6143)で講演会「学ぶことで開ける世界 ―アフリカ文学と絵本から―」の開催も予定。村田さんは「アフリカ文学や絵本には学ぶことの意味をテーマにしたものが多くある。学ぶことで世界が広がるということを伝えられたら」と話す。

 開催時間は11時~11時30分。

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