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富山の古絵本専門店で西アフリカの絵本展 解説や読み聞かせも

展示スペースには壁飾りや遊牧民の小物入れ、ティーポットなどアフリカの様子がうかがえるものも飾られている

展示スペースには壁飾りや遊牧民の小物入れ、ティーポットなどアフリカの様子がうかがえるものも飾られている

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 富山市総曲輪にある子どもの本の古書店「デフォー」(富山市総曲輪2)で4月14日から、絵本の展示会「アフリカの絵本ってどんなの? 第2回 ~アフリカの子どもたちのためのフランス語の絵本たちー~」が開催されている。

アンソムウィン・イニャス・イエン作の絵本を手にした村田はるせさん

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 昨年11月に第1回を開催し、アフリカ国外でも見ることができない珍しい絵本を一冊ずつ丁寧なキャプションで紹介する。2回目となる今回は、7つのテーマをもとに40冊の絵本を展示している。

紹介する絵本は主催者のアフリカ文学研究者・村田はるせさんが研究のためにアフリカで収集したもの。主に西アフリカの国々で出版されたもので、かつての植民地支配の影響によりフランス語で書かれている。今回取り上げる内容は、子どもを取り巻く世界や気持ちを描いた創作物語の絵本、2013年に「サン=テグジュペリ賞」を受賞した「ビビはいや」シリーズ、芸術家が挿絵を描いた絵本、伝承や教訓の絵本、命と性に関する絵本、パーニュと呼ばれるアフリカの服地にまつわる絵本、災害や識字、貧困などに挑戦する子どもたちを描いた絵本など。

 主催者の村田さんは「子どもが読んだときに本の世界に入り込めるもの、挿絵が見応えのあるもの、自分が何者なのかを知るきっかけとなるような絵本を選んだ」と話す。

 前回に続き、今回も取り上げたブルキナファソの作家・アンソムウィン・イニャス・イエンさんに2月、現地で取材してきたという村田さん。その際、イエンさんは「未来をつくるのも壊すのも子どもであることを、書く人は気に留めておかなくてはいけない。子どもの本には平和や生きる喜びについて書くようにしている」と話していたという。読み聞かせをしたときの集中度が高いというイエンさんの作品をはじめ、トーゴの高校生が人身売買について書いた本やセネガルのガラス絵を絵本にした作品まで、まだ日本では広く知られていないアフリカ諸国の社会や文化に触れることができる絵本が並ぶ。

 会期中の5月1日・7日・8日には、絵本の解説会と読み聞かせ会も開く。8月には、広島の宮島にある「厳州ギャラリー」へ巡回予定。

 営業時間は11時~17時。水曜定休。入場無料。5月10日まで。

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