富山駅前にあるクラブ「MINORITY(マイノリティ)」(富山市桜町2)で12月23日、DJイベント「SALOON(サルーン)」が開催される。
今回が最終回となる同イベントは、2014年にDJのTA98(タクヤ)さんとRyosuke Kozakaさんが、2人で一晩DJプレーするイベントを同クラブで開いたのが始まり。レコードにこだわり、ソウル、ファンクなどに代表される生音(なまおと)を中心に幅広く自由な選曲で、3カ月に1度ほどのペースで開催を続けていくうちに、幅広い年齢層の音楽ファンから評判を呼ぶ。次第に常連の来場者がレギュラーDJとなり、毎回県内在住の5人がプレーを繰り広げるようになった。来場者には県内で活躍するダンサーも多く、フロアでは思い思いのダンスが見られる。
主催者のTA98さんは「マイペースに自由なスタンスで続けてきたSALOONも今回がラスト。ゲストお二方含め、出演陣の個性あふれるDJ・ダンスに体も心も踊らされるはず。最後だが、今回もSALOONらしい最高の夜になれば」と話す。
ほかのDJイベントとのコラボレーションやゲストの招聘(しょうへい)も重ねてきた。MUROさん、RYUHEI THE MANさん、DJ NORIさん、DJ KOCOさん、クボタタケシさんといった国内の人気DJが登場し、県内外から150人近くの来場者が集まることもあった。今回はゲストにDJのMUROさんと黒田大介さんを迎える。
MUROさんは1980年代後半から音楽活動を始め、MC/DJ/プロデューサーとして日本のヒップホップの発展に貢献した。「King of diggin'」と評され、世界有数のレコードコレクターといわれる。幅広いジャンルのレコードで選曲したDJミックス作品やプロデュース作品を多数リリースしており、それらを集める熱狂的なファンも存在する。当日はMUROさんが運営するレーベル「CAPTAIN VINYL」によるレコードなどの販売も行う。
黒田大介さんは「NO.1 Funk DJ」と呼ばれ、ファンクのDJでは大御所的存在。現在第7集まで続くミックスCDシリーズ「kickin」は、ファンクやレアグルーヴDJのバイブルとして国内外のシーンから支持を受けている。海外レーベルのリイシュープロジェクトへの協力や、国内作品の選曲・監修を手掛けることも多く、その審美感覚が生かされたミュージックキュレーターとしての活動も多岐にわたる。
TA98さんは「MUROさんは何が飛び出すか分からない選曲が楽しみ。全然有名ではない曲でも、ミックスに入っていた曲がかかるとファンが盛り上がることが多い。黒田さんは、例えるならば灼熱(しゃくねつ)。ディープな音源も交えながら、ダンサブルな選曲で必ずフロアを沸かせてくれる」と話す。
21時開場・開演。入場料は、予約=3,000円、当日=3,500円。予約はツイッターのダイレクトメッセージで受け付ける。