富山市中心市街にあるイタリアンレストラン「CIBO(チーボ)」(富山市南田町1)で、11月22日から3日間にわたり、仏映画上映イベント「Cinéma CIBO(シネマ・チーボ)」が開催される。
ピエール・コラルニック監督、アンナ・カリーナさん主演のミュージカル映画「アンナ デジタルリマスター版」(1966年)、フィリップ・ガレル監督の中期代表作「救いの接吻(せっぷん)」(1989年)、「ギターはもう聞こえない」(1990年)の3作を上映する。アンナさんは、1950~60年代の仏映画界において若手監督が実験的な作品を生み出した潮流「ヌーベルバーグ」を代表する女優。ガレルさんは、ヌーベルバーグ以降を代表する映画監督として知られている。
同店店主の森隆太郎さんは、映画館「フォルツァ総曲輪」(現在休館中)で「ジャック・タチ映画祭」を企画した経験を持つ。昨年も「Cinéma CIBO」を開催し、ジャック・ドゥミ監督とアニエス・ヴァルダ監督の特集上映を行った。射水市の文化施設「LETTER」を拠点に上映会を行う「アトリエセーベー」の樋口裕重子(ゆちこ)さん、富山市中心街のシネマカフェ「ほとり座」の田辺和寛さんの協力を仰ぎ、映画の上映にこぎ着けた。
今回の上映作に関して森さんは「ジャン・リュック・ゴダールにはアンナ、フィリップ・ガレルには『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド』の歌姫ニコなど、ミューズとして作品に影響を与えた女性がいた。今回の上映作では、時代を彩ったカップルの人生にフォーカスしている。女性の生き方や恋愛のほか、ファッションや音楽も魅力」と話す。
上映期間中は、同店2階のレストランフロアを上映室として使用。映画館のロビーをイメージした1階では、飲み物や軽食を提供する。出張花屋「luna's work」によるフラワーアレンジメント、「古本ブックエンド」がセレクトした映画関連書籍、「アンナ」公開劇場限定の小冊子「CINEMA VALERIA」のほか、オリジナルグッズの販売も予定している。
森さんは「深まりゆく秋に、古くて新しいフランス映画の魅力が届いてほしい」と来店を呼び掛ける。
上映時間は22日=19時~、23日=10時30分~、24日=10時~。鑑賞料は1作品=1,600円。