富山県の食材を使った新しい調味料「富山コンカリー」が生まれた。開発したのは、「エジプト塩」「モロッコこしょう」「アルル塩」などのユニークな調味料やケータリングで知られる料理家、たかはしよしこさん。
富山コンカリーが生まれたきっかけは、富山に住む友人からの依頼。4月26日にグランドプラザ(富山市総曲輪)で開催された本のイベント「BOOK DAY とやま」に参加する友人が、画家・牧野伊三夫さん考案の「宝来カレー」を屋台で販売することになり、そのカレーに合う富山の食材を使った調味料を考えてほしいという依頼だったという。
たかはしさんが真っ先に思いついた富山の食材が「こんかいわし」のぬか。こんかいわしは北陸の伝統的な保存食で、イワシを塩漬けし、米ぬかと?(こうじ)と唐辛子を加えて熟成させたもの。そのほか昆布や干し柿、えごまの実など富山ではなじみの深い素材を使い、そこへさまざまなスパイスや米油、いしるなどを配合して香ばしいカレーオイルに仕上げた。うま味と甘みと苦みが溶け合った黄金色のオイルは、ご飯はもちろん魚介や野菜、パンや麺のアクセントとしても相性がいいという。「富山コンカリー」というネーミングには、「富山にいらっしゃい」という意味を込め、海と山に囲まれた富山の魅力を凝縮したものに仕上げた。
商品は今後、富山県内の店やたかはしさんのフードアトリエ「S/S/A/W」(東京都品川区)で販売予定。