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富山のカフェで和紙作家個展 3部シリーズ最終回

透かしなどの技法を取り入れた川原さんの作品

透かしなどの技法を取り入れた川原さんの作品

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 富山市にある「書斎カフェcoconie」(富山市婦中町板倉、TEL 076-464-3540)サロンスペースで12月6日より、和紙作家川原隆邦さんの個展「川原製作所のしごと展」が開催される。

展示作品はほとんどが購入可能となっている

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 今年の10月4日から始まった同展は、3部シリーズで構成。第1部は「柿渋による和紙の相性と可能性」、第2部は「和紙による光の表現」を展示テーマに、それぞれ1カ月間行われてきた。第3部は「川原製作所への挑戦状!」と題し、カフェの客からリクエストを募り、実際に制作したものを展示する。

 同店では店内でたびたび作家の展示を行っており、同展は「展示をもっと身近に感じてほしいと思い企画した」と同店の廣瀬恵さん。「客と作家との交流ができる機会となれば」とも。

 川原さんは、約400年前から富山県朝日町蛭谷地区に伝わる「蛭谷(びるだん)和紙」の最後の継承者。現在は立山町で作業場「川原製作所」を構え、和紙の原料となる楮(こうぞ)やトロロアオイの畑を作り和紙の制作に取り組んでいる。11月に行われた「国際北陸工芸サミット U-50国際北陸工芸アワード」では、ファイナリスト6人の中から最優秀賞に選ばれた。

 今回の展示では、「オーロラの透かし和紙」や「なかなか現れない白馬の和紙」など、約20件のリクエストに応えて手掛けた和紙が並ぶ。川原さんは「今まで培ってきたスキルを今回の展示に込めた。お客さんのリクエストに応えることで、新しいアイデアや自分の引き出しが増えたようにも思う」と話す。

 廣瀬さんは「2回の開催を通して、和紙の多様な表現に驚いている。お客さんも、川原さんの作品に直接触れる機会を喜んでくれているようだ」と話す。

 普段購入できない蛭谷和紙の作品も販売。購入した客は「今まで知っていた和紙と違って面白い」と笑顔を見せる。

 営業時間は10時~22時。火曜、第4日曜定休。来年1月15日まで。

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