富山の新たなビューポイントとなる富山県美術館(富山市木場町、TEL 076-431-2711)が8月26日、全面開館する。開館記念展の第1弾として『生命と美の物語 LIFE ― 楽園をもとめて』が同日13時から一般公開される。
同展は、アートの根源的なテーマである「生命=LIFE」を「楽園をもとめる旅」ととらえ、「子ども」「愛」「日常」「感情」「夢」「死」「プリミティブ」「自然」の8章で構成。国内外の美術館コレクション約170点を展示する。
「子ども」の章では土田麦僊(ばくせん)の『罰』やルノワールの『クロード・ルノワールの肖像』、「愛」の章ではシャガールの『枝』やシーレの『カール・グリュンヴァルトの肖像』、「死」の章ではクリムトの『人生は戦いなり(黄金の騎士)』、青木繁の『大穴牟知命』など、印象派からモダンアート、日本近代絵画まで幅広い優品を紹介。生命と美の深い関わりについて考察し、同館でしか体験できない「新たなアートとの出合いの創出」を意図する。
雪山行二館長は「当館が目指すものは、来館者に驚きと喜びを感じてもらうこと。アートを静かに鑑賞するだけでなく、アートの力を体全体で吸収することによってリフレッシュしてほしい。アートの体験を通じて、新美術館が皆さまの交流の場になれば」と話す。
開館イベントとして、花崎薫さん(チェロ)・淳生さん(バイオリン)夫妻のコンサート、グラフィックデザイナー永井一正さん、佐藤卓さんのトークイベント、室井滋さんプロデュースの「しげちゃん一座」によるパフォーマンスショーなどを予定する。富岩環水公園とつながるプロムナード周辺ではアートワゴンの出店もあり、多くの来場者を見込む。
開館時間は9時30分~18時。水曜休館。企画展の観覧料は、一般=1300円、大学生=950 円、高校生以下無料。11月5日まで。