ギャラリー「アートスペースカワモト」(富山市千石町通り1、TEL 076-491-6763)で6月9日より「東北の籠バッグ展」が開催される。
東北地方で古くから伝わる「蔓籠(つるかご)作り」を継承する作家の作品展示会として、2012年より毎年行われている同展。今回は岩手県の三浦繁徳さんが手掛ける山ぶどうの籠バッグと、秋田県の女性作家たちが手掛けるサワグルミの籠バッグを展示する。
ギャラリー店主の河本直子さんは「20年前に工芸展で山ぶどうのバッグを見かけ、自分でも欲しいなと思ったことが蔓籠バッグとの出合い。その後さまざまなご縁から、作家さんと出会い籠バッグ展を開催する運びとなった」と経緯を振り返る。
岩手の山ぶどうの籠作りは、梅雨の時期に山で蔓を採取するところから始まる。型作りから型に合わせて蔓を編み、完成まではかなりの月日を要するという。全て手作業で行われる蔓籠バッグは、現在数人の作家の手によって作られている。秋田でサワグルミの樹皮を使用し作られている籠バッグは、数少ない女性作家の手で、デザイン性の高いバッグを近年発表し人気を得ているという。
会期中の10日、11日は、山ぶどう籠の作者・三浦さんが在廊。希望に沿ったデザインの商品のオーダーも受け付ける。
ギャラリー店主の河本直子さんは「親子3代、100年持ち続けられる丈夫なバッグとして近年人気を博している。使い続けるうちに、味わいが出てきてとても豊かな表情になっていくのが魅力。作家の気骨を感じるバッグを、この機会に手に取ってみていただければ」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~18時(最終日は17時まで)。今月18日まで(14日は休廊)。