富山県射水市を舞台とした映画「真白の恋」が2月11日、富山県内2カ所の映画館で全国公開に先駆けて上映スタートする。
軽度の知的障がいのあるヒロイン・真白の初恋と、彼女を支える家族の葛藤を描いた同映画。NHKの連続テレビ小説「花子とアン」や、大河ドラマ「八重の桜」などの出演経験を持つ佐藤みゆきさんが主演を務める。
監督・坂本欣弘さんは富山市出身。地元では映像制作会社「サガンピクチャーズ」の代表を務め、大学在学中から映像制作の世界に入り、卒業後は映画監督の冨樫森さんや呉美保さんの下で助監督としての経験を積んだ。商業映画作品としてはこれがデビュー作となる。
撮影は射水市内をはじめ、立山や富山市内など富山県内でオールロケを敢行。関係試写を鑑賞した富山市の40歳代男性は「『富山で撮ること以外は考えられなかった』と語る坂本監督の郷土愛が全編にあふれている良作」と話す。
公開に先駆けて昨年9月に奈良県で開かれた「第4回なら国際映画祭」では、インターナショナルコンペティション部門で観客の支持を最も集め「観客賞」を受賞。学校教育や社会教育に広く利用されることが適当と認められ、本年度の文部科学省選定作品(青年向け)にも選ばれている。
坂本監督は「家族や友達、仕事仲間など、映画を見ながら思い浮かぶ大切な人とのつながりを今一度考えるきっかけになればうれしい」と話す。
上映館はTOHOシネマズ ファボーレ富山(富山市婦中町下轡田)、TOHOシネマズ高岡(高岡市下伏間江)。初日は監督やキャストによる舞台あいさつも予定する。全国では今月25日から順次公開。