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富山「ほとり座」で原一男監督の最新作「水俣曼荼羅」上映 舞台あいさつも

20年の制作期間を費やした「水俣曼荼羅」のポスター

20年の制作期間を費やした「水俣曼荼羅」のポスター

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 ドキュメンタリー映画監督・原一男さんの最新作「水俣曼荼羅」が7月16日~19日の4日間にわたり、富山市中心部のミニシアター「ほとり座」(富山市総曲輪)で上映される。

原一男監督

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 原さんは1945(昭和20)年、山口県宇部市出身。1972(昭和47)年、CP(脳性マヒ)者による運動団体「青い芝の会」の活動を追う「さようならCP」で監督デビューを果たす。「極私的エロス・恋歌1974」では、自力出産にのぞむかつての恋人の姿をカメラに収め話題を呼んだ。1987(昭和62)年、太平洋戦争の激戦地を生き抜いたアナーキスト、奥崎謙三の過激な活動を通し、戦争の実態に肉薄する「ゆきゆきて、神軍」を発表。ベルリン国際映画祭カリガリ映画賞、日本映画監督協会新人賞、ブルーリボン監督賞など国内外で映画賞を受賞し、世界的な評価を得る。

 372分の3部構成で描く最新作「水俣曼荼羅」では、日本四大公害病の一つである水俣病をテーマに、国と熊本県に補償を求める裁判の行方を追う。

 戦後復興から高度経済成長期に至る過程で、化学工業会社「チッソ」がメチル水銀を含む工業排水を水俣湾に排出し、人間や動物に深刻な中毒性疾患をもたらした。1956(昭和31)年に水俣病第1号患者が認定されてから、65年以上がたつ現在も訴訟は係争中。同作では裁判を巡り、国と県の思惑、原告団の葛藤、水俣病の研究に挑む医師の戦いに迫る一方、患者家族が織り成す日常風景もつづる。

 今回の上映企画では、原さんが16日~18日の3日間、舞台あいさつに登壇する。20年もの期間を費やした同作の制作秘話などを披露する予定。

 各日10時上映。舞台あいさつは上映後、16時50分頃に行う。

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