ジム・ジャームッシュ監督の特集上映「ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ」が5月14日、富山市中心部のミニシアター「ほとり座」(富山市総曲輪)で始まる。
ジャームッシュ監督は1953(昭和28)年、米オハイオ州生まれ。ニューヨーク大学・大学院の卒業製作として発表した「パーマネント・バケーション」(1980)で監督デビュー。2作目「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984)は3つの年を舞台にモノクロで撮影したデッドパン(無表情)喜劇で、第37回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞。80年代後半から90年代の日本のミニシアターブームを支え、長年にわたりインディペンデントシーンをけん引している。
今回の企画では「ストレンジャー~」から、工藤夕貴さんと永瀬正敏さんが出演し話題を呼んだ群像劇「ミステリー・トレイン」(1989)、タクシーの車内で起こる出来事を描いた「ナイト・オン・ザ・プラネット」(1991)、個性豊かなミュージシャンらが出演する短編集「コーヒー&シガレッツ」(2003)、吸血鬼のラブストーリー「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(2013)、日本でロングラン上映となった「パターソン」(2016)、ゾンビであふれた田舎町を舞台に、3人の警官が奔走するコメディー最新作「デッド・ドント・ダイ」(2019)までの7作品を日替わりで上映する。
映画ファンの40代女性は「ミニシアターならではの同館の特集上映をいつも楽しみにしている。ジャームッシュ作品の中でも『ミステリー・トレイン』『ナイト・オン・ザ・プラネット』が特に好き。VHSでしか見たことがない過去の作品を大きなスクリーンで見ることができてうれしい」と話す。
27日まで日替わり2週間上映。詳細スケジュールと料金は、ほとり座のホームページで確認できる。