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富山「ほとり座」で濱口竜介監督特集上映 最新短編集公開も

カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」

カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」

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 濱口竜介監督の最新作「偶然と想像」の富山公開を記念した特集上映が12月11日から、富山市中心部のミニシアター「ほとり座」(富山市総曲輪3)で始まっている。

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 濱口監督は1978(昭和53)年、神奈川県生まれ。東京大学文学部卒業後、映画助監督やテレビ番組のアシスタントディレクターを経て、東京芸術大学大学院映像研究科に入学。在学中は黒沢清監督らに師事する。

 2015(平成27)年に監督した「ハッピーアワー」では、俳優の自然な演技を引き出す「濱口メソッド」と呼ばれる独自の演出法を確立。演技経験のない4人の女性が主演を務め、ロカルノ国際映画祭主演女優賞を受賞した。商業映画デビュー作「寝ても覚めても」(2018年)では、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され話題を呼ぶ。

 2020年、深田晃司監督と共に、新型コロナウイルスの影響で経営危機に陥るミニシアターを援助する「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」を発足した。

 2021年、村上春樹の短編小説を脚色した「ドライブ・マイ・カー」が、カンヌ国際映画祭で日本映画として初めて脚本賞を受賞。第87回ニューヨーク映画批評家協会作品賞も受賞するなど、世界的な注目を集めている。

 今回の特集企画では、偶然をテーマした3つの短編集「偶然と想像」と「ドライブ・マイ・カー」「ハッピーアワー」の3作を上映する。

 同企画について、同館オーナーの田辺和寛さんは「ほとり座のオープン時、スタッフみんなが『ミニシアター・エイド基金』に励まされた。若いスタッフから『恩返しの上映がしたい』との声を受け、今回の特集上映が実現する形になった」と話す。同館スタッフは「上映時間の長さが気になると思うが、時間の概念がひっくり返るほどの驚きがあるはず。これまでの『私』のまま、新しい『私』になる至福の映画を体験してほしい」と来館を呼び掛ける。

 上映スケジュール、鑑賞料はほとり座ホームページで確認できる。31日まで。

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