富山在住の歌人・黒瀬珂瀾(からん)さんと笠木拓さんによる現代短歌トークセッションが11月17日、富山駅構内の南北自由通路で行われる。同日開催のブックイベント「BOOK DAY とやま駅」の関連企画。
1977(昭和52)年、大阪府出身の黒瀬さんは春日井健に師事。1998(平成10)年に「中部短歌新人賞」、2003(平成15)年に歌集「黒耀宮(こくようきゅう)」で「ながらみ書房出版賞」を受賞する。2004(平成16)年から2年間、読売新聞でサブカルチャーを取り入れた短歌を紹介する連載「カラン卿の短歌魔宮」を担当。その後、イギリスでの生活を経て、2016(平成28)年に歌集「蓮喰ひ人の日記」で「前川佐美雄賞」を受賞する。2020年からは「読売歌壇」選者として活躍するなど現代短歌をけん引する傍ら、願念寺(富山市野口)で住職も務める。
「うたの二十年・『黒耀宮』から『ひかりの針がうたふ』まで」と題した今回のトークセッションは、黒瀬さんの最新の歌集「ひかりの針がうたふ」が「若山牧水賞」を受賞し、第1歌集「黒耀宮」が復刻したことから企画。黒瀬さんの対談相手には笠木拓さんを迎える。
笠木さんは1987(昭和62)年新潟生まれ、石川育ち。2019年に歌集「はるかカーテンコールまで」で「高志の国詩歌賞」「現代歌人集会賞」を受賞し、新進気鋭の歌人として注目を集めている。
今回の企画に関して「古本いるふ」店主・天野陽史さんは「富山が誇る現代短歌の旗手お二人による、またとないトーク企画。平日夕方からの開催となるが、トーク終了後にはサイン会もあるので多くの人に足を運んでほしい」と話す。
17時30分開演。入場無料。