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富山の宇奈月温泉「ホテル黒部」に新作カレー 老舗「林酒造場」の酒かす使う

酒かすの香りとまろやかさが漂う和風の「黒子のカレー」

酒かすの香りとまろやかさが漂う和風の「黒子のカレー」

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 宇奈月温泉にある「ホテル黒部」(黒部市)が2月12日、冷凍のカレー商品「黒子のカレー」の販売を始めた。

火照黒子を取り入れたパッケージ

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 黒部峡谷、宇奈月温泉の源泉地に最も近い宿泊施設である同ホテル。部屋からトロッコ電車と宇奈月ダムを眺められることから、鉄道ファン、ダムマニアをはじめ多くの観光客が訪れる。黒部で野外コンサートを行ったアイドルグループ「ももいろクローバーZ」(以下、ももクロ)が利用したことでも知られ、全国のももクロファンが「聖地巡礼」に訪れる。昨年1月には同ホテル社長・中島勝喜さんの誕生日に合わせ、80人のももクロファンが集まり新年会を企画した。

 本場インドへ出向くほどのカレー好きという中島社長は、おかみの中島ルミ子さんとの初デートもカレー店だったという。コロナ禍でホテルは一時休業したが、その間、特別給付金を元手にオリジナルカレーの開発に着手。1626年創業、県内最古の酒造会社「林酒造場」(朝日町)の酒かすを使ったカレーを完成させた。ルミ子さんは「林酒造場とは長年取引しており、夕食に商品を提供している。酒かすも多くいただいており、鍋や漬物、花火大会の後に提供する甘酒などに使っていた。何にでも合うので重宝していた」と話す。全スタッフで試行錯誤を重ねた結果、酒かすの豊かな香りと甘みが漂う、まろやかな和風煮込みカレー「黒子のカレー」が生まれた。

 パッケージには、同ホテルのSNSキャラクター「火照黒子(ほてるくろこ)」を起用してデザインを施した。SNS上には火照黒子のファンも多く、LINEスタンプも2月上旬から発売。好評を得ているという。

 ルミ子さんは「コロナで大変な状況には変わりないが、この機会を利用してさまざまなことにチャレンジしている。全国から多数の注文をいただいており、中には1人で20セット注文という方や定期購入を決めていただいた方もいる。こんな時期だからこそ、みなさんの温かい気持ちに触れ、人の優しさを実感している。第2弾、3弾商品も検討しているので、一過性で終わらず、長い目で愛される商品を提供したい」と話す。

 1セット(5人前)2,750円。同ホテル売店のほか、オンラインショップでも販売する。

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