映画監督の豊田利晃さんの短編時代劇「狼煙(のろし)が呼ぶ」が9月20日、富山市中心商店街のシネマカフェ「HOTORI×ほとり座」」(富山市中央通り1)で上映される。
「青い春」「空中庭園」「泣き虫しょったんの奇跡」などの作品で知られる豊田監督は、2019(平成31)年4月に拳銃の不法所持で逮捕された。しかし拳銃が豊田さんの父が大切に保管していた祖父の遺品であり、さびついて使える状態でなかったことなどから不起訴処分となった。「法という権力は思いよりも強いのか?」という釈然としない気持ちを抱いたという豊田さんは、映像で答えを示したいと同作の製作に取り掛かった。
16分の短編時代劇である同作には、渋川清彦さん、浅野忠信さん、高良健吾さん、松田龍平さんらが出演。一人の少女が家の蔵で古びた一丁の拳銃を手にしたことで、拳銃をめぐるさまざまな過去の因果がよみがえるというストーリーが繰り広げられる。
太鼓や笛、三味線などの和楽器を携えたチンドン屋編成で、独自のパンクロックを展開する「切腹ピストルズ」が映画音楽を担当。ニューヨークのタイムズスクエアをはじめ、各地でパフォーマンスを行ってきたバンドにとって、今回の新曲「狼信仰」が初の本格的なレコーディングとなる。
21時10分~、22時10分~の2回上映。料金は一般=1,500円、60歳以上=1,200円、大学生・専門学校生=1,000円、小中高生=500円(いずれも、劇中で登場するお札とステッカー付き)。