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富山市千石町に「森記念秋水美術館」 名刀200振り所蔵、県外から刀剣女子も

美術館の外観

美術館の外観

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 富山市千石町に6月11日、「森記念秋水(しゅうすい)美術館」(富山市千石町、TEL 076-425-5700)がオープンした。

重要文化財「長曾袮虎入道」

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 医薬品メーカー「リードケミカル」の社長である森政雄さんが、これまでに収集してきた美術品を公開する同館。重要文化財を含む日本刀コレクションをはじめ、日本の近代美術史を代表する横山大観、川合玉堂らの絵画や、日本・中国の陶芸や書を展示する。

 なかでも日本刀は全国でも有数の作品を蔵している。重要文化財に指定されている「長曾袮虎入道(ながそねとらにゅうどう)」をはじめ、平安中期から現代までの名工が鍛えた名刀を200振りあまり所蔵し、2階の展示室で30振り程度ずつ展示する。

 富山の名刀工「則重」「郷義弘」「宇多派」の秀作もそろっており、富山県民にとっても縁の深い展示内容となっている。時代やテーマに合わせて3カ月ごとに展示品を入れ替える予定。

 オープン初日には県内外から300人弱の愛好家たちが会場を訪れ、刀剣の世界を楽しんだ。来場者の中には、オンラインゲーム「刀剣乱舞―ONLINE―」をきっかけに日本刀の世界に興味を持った「刀剣女子」たちの姿もあり、オープン以前からツイッターなどのSNS上で話題になっていたことからも、同美術館の注目の高さがうかがえる。

 展示責任者の山誠二郎学芸課長は「オープン以来、幅広い年代の方々に来場いただいている。刀剣女子の方々は、事前に鑑賞のポイントなどを勉強してから来場されている方も多く、刃文に対する目線の合わせ方などの鑑賞ポイントを押さえている」と話す。

 山さん自身が筋金入りの刀剣愛好家ということもあり、「手すりに手を置いた時に刃文が最も見やすい角度になるように刀身の角度を調整するなど、刀が一番美しく見えるような展示を心掛けている」とも。

 開館記念特別展として「細川護熙(もりひろ)の美と永青文庫の至宝」を開催。「松井機業」による刀剣をモチーフにした絹コースター、「高田製作所」による鍔(つば)をモチーフにしたコースターなど、地元企業とコラボしたオリジナル・グッズも販売する。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は一般=1,000円、高校生=500円、中学生以下無料。

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