プレスリリース

富山ADC2024デザイン審査会、「楽しい循環デザイン」をテーマに作られた“塗りつぶされた年鑑”と“砂コーティングのトロフィー”。デザインスタジオROLEが制作。

リリース発行企業:株式会社ROLE

情報提供:


富山ADC2024年鑑、表紙は約80種

2024年10月5日、富山市市民プラザで『富山アートディレクターズクラブ2024』の授賞式が開催されました。
本授賞式は今年4月13日(土)に同会場で開催されたグラフィックデザインの審査会『富山ADC審査会』で選ばれた合計17個の賞を表彰するものとして、10月5日~6日まで開催された富山ADCエキシビジョン2024に併せて行ったものです。この展覧会・授賞式でお披露目となった1.富山ADC年鑑、2.受賞者用トロフィーのアートディレクションを、同クラブ会員である株式会社ROLEデザイナーの羽田純が担当しました。
本年度アートディレクションのテーマは『循環デザインの楽しみ方』です。押し付けがましくなく、手や目に触れた時に楽しく新しい発見ができればという思いを込めながら制作しました。

デザインスタジオROLEのウェブサイトはこちら

- 2024年度 富山ADCアートディレクション、3つの循環

 ●循環デザインその1.
  印刷用テスト用の損紙通称“やれ紙”を表紙や見返しに再利用した年鑑
 ●循環デザインその2.
  不要になった様々なトロフィーを特殊な砂でコーティングし、リデザイン
 ●循環デザインおまけ
  会場のキャプションなども、やれ紙を利用

- 循環デザインその1.
印刷用テスト用の損紙通称“やれ紙”を表紙や見返しに再利用した年鑑 についてオフセット印刷時の印刷品質を安定させる際に必ず発生する“やれ紙”は、通常リサイクルやそのまま廃棄されるのですが、今回は18名の県内デザイナーと印刷工業組合ご協力のもと、県内印刷所から”やれ紙”を集めて再利用しました。
集まった18種類のポスターやれ紙に表紙用の加工を加え、約80種類の表紙がランダムに完成。合計500部発行した年鑑はランダムに県内外の各所へ配布・販売されました。
本企画は株式会社ROLEが2023年に高岡市と共同で行ったやれ紙のリサイクルプロジェクト『あたらしい古紙再生』を発展させたもの。まだまだ一般的に理解いただくことが難しい課題を持つ取り組みですが、だからこそ富山ADCというクリエイター組織だからこそできた社会活動です。参考>>あたらしい古紙再生、やれ紙を利用した市役所の名刺作成























↓表紙の元になったポスター

『国際ポスタートリエンナーレ富山 IPT応援ポスター』

- 循環デザインその2.
不要になった様々なトロフィーを砂でコーティングし、リデザイン についてやれ紙を使った年鑑を柱に、今年のADCを通して様々な循環に取り組んでみようと、『不要トロフィー』を使ったデザインにも挑戦しました。様々な家庭に眠っている、何十年もあるけれど捨てるに捨てられないトロフィーを集め、上から特殊な砂でコーティングしました。制作に協力してくれたのは、富山県高岡市の伝統産業工房である『高和製作所』です。普段は鋳造製品のワックス型を作っている攻防ですが、今回はその技術を転用し、トロフィーをコーティングしました。
メタリックにギラギラと主張する昔ながらの「誰かのトロフィー」を、絶妙な色の砂でコーティングされることで、フォルムが少し曖昧になって新しい表情を見せてくれました。









↓もとになった不要なトロフィー





友人・知人の頂き物など、各種自宅に眠っている『捨てるに捨てられないトロフィー』を集め、選定しました。30年前のカラオケ大会や50年前のそろばん大会など、興味深い代物が集まりました。

- 循環デザインおまけ
会場のキャプションなども、やれ紙を利用 について表紙印刷でも余った紙を少し残しておいたので、会場でキャプションとして使用しました。展覧会、授賞式全体を通して、優れたデザインを鑑賞しながらその取り組み自体にも社会意義を持たせることができました。



やれ紙を流用したキャプション




- 循環デザインを協業しましょう!やれ紙再生の活動に気興味のある印刷所様、そ
の他一緒に循環デザインを作っていく製造業様たちと考える、「これからのつくりかた」本プロジェクトはプロセスや販路も含め、まだまだ実験段階のものばかりです。生産効率だけを考えると他の方法もあるかもしれません。ただ、環境負荷の観点や“伝わる循環活動”の観点からも、まだまだデザインでできる可能性はたくさんあります。ご興味いただける方はぜひ、ご連絡ご相談いただければ幸いです。



写真左:あたらしい古紙再生、右:古着100%を使用した「あたらしい古着 ROLE YOURS」




羽田 純(ROLE/)1984年大阪出身。ギャラリーのキュレーションを8年間担当した後、2015年、富山県高岡市に事務所を開設。行政、企業、団体問わず、言葉や企画の面白さを生かしてクライアントの推進力を高める仕事のお手伝いをします。
【所 属】JAGDA、TOYAMA ADC、高岡伝統産業青年会(第44代目会長)
【受 賞】TOYAMA ADCグランプリ/とやまクリエーター大賞/富山県デザイン展 大賞/ゴールデン ピン デザインアワード ベストオブデザイン賞(台湾)/東京TDC入選/JAGDA新人賞ノミネート 他
【近年の主なクライアント(50音順)】
北日本新聞社/サントリー美術館/高岡市/富山県/ディスカバージャパン/富山県水墨美術館/北陸博報堂/中尾清月堂(和菓子)/らーめん玉/ReBITA/ほか

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