富山市のコーヒー焙煎(ばいせん)店「koffe(コッフェ)」(富山市舟橋南町)が11月上旬より、「bean to bar(ビーントゥーバー)」の販売を始めた。
皮をむく前のカカオ豆(手前)とチョコレートの原料であるカカオニブ
「ビーントゥーバー」とは、カカオ豆から板状(バー)に仕上げるまでの工程を一貫して行うチョコレートの形態で、ここ近年米国や欧州などでブームとなっている。同店の山中康次さんは「ビーントゥーバーを個人で作ることはできないものか、というのは15年ほど前から考えていた。ここ昨今、ブームが日本にも到来したものの、全国でも専門店は少なく富山でビーントゥーバーを販売する店もなかったことがきっかけとなり、昨年より制作に着手した」と振り返る。
コーヒーの焙煎技術を応用して同商品の制作を始めた山中さん。カカオ豆は一粒ずつ手で皮をむき、原料となるカカオニブを取り出している。時間をかけて試作を繰り返し、それぞれの豆の個性を発揮する「ビーントゥーバー」を完成させた。店頭に並ぶ同商品は、そのときどきで産地は異なる。
山中さんは「今は個人店でできる範囲の数量しか作れていないが、長く続けていける商品となればいいと思っている。今後はコーヒーと同様、世界各国の産地に足を運び自分で選んだ豆を使えたら」と話す。「コーヒーもチョコレートも産地、生産者など状況によって味は異なる。コーヒーに合うチョコレートやチョコレートに合うコーヒーを楽しんでいただけたら」とも。
1袋6本入りで、価格は600円。同店の営業時間は12時~19時(土曜・日曜・祝日は10時~)。木曜定休。