富山県民会館(富山市新総曲輪4)1階にある「D&DEPARTMENT TOYAMA」(TEL 076-471-7791)で3月25日、イベント「d TALK 11 越中八尾の紙漉(す)きと桂樹舎の型染め」が開催される。
毎回、同店ギャラリーの企画と関連したゲストを招き、トークショースタイルで学ぶ同イベント。今回は、現在開催中のギャラリー展示「桂樹舎の型染めと和紙」に合わせて、桂樹舎(富山市八尾町)の吉田泰樹社長と職員の吉田南子さんが登壇する。
富山市八尾町は、越中和紙の和紙産地の一つで、かつてはいくつもの製造元が置き薬の包み紙や加工用の水に強く丈夫な和紙をすき、冬の伝統産業として栄えていた。生活様式の変化とともに和紙の需要が減り、現在では桂樹舎のみがこの伝統を受け継いでいる。
同社の和紙製品は、先代の吉田桂介さんが染色工芸家の芹沢銈介に直接指導を受け施された型染めが特徴。八尾和紙独自の強度のある紙を手すきし、専用の型を使い手作業で染色を施すオリジナルの伝統技術を確立した。
同展示を企画した店長の石井唯さんは「以前、八尾和紙の歴史を伺った際、吉田社長の『あくまで私たちは紙すきが本業ですから』と言う姿に感銘を受けた。d TALKでは、型染めだけではなく八尾和紙の歴史や伝統を守る姿や今後の展望など、ギャラリー展示だけでは伝えられなかった部分を掘り下げたい」と話す。
ギャラリー展示は、4月2日まで(10:00~19:00)、入場無料。d TALKは3月25日19時30分~21時30分(19時15分開場)、参加費は2,000円(1ドリンク・軽食付き)、予約制(定員50人になり次第受付終了)。