射水市にある文化施設「LETTER」(射水市戸破)で8月10日、オープニング展覧会「醗酵(はっこう)する部屋」が始まる。
1923(大正13)年に建てられた旧小杉郵便局舎を改修し、古書店、アトリエ・ギャラリー、事務所などが入居する同施設のオープンを記念して行う同展。
施設内に事務所を構える食のインスタレーション・ユニット「風景と食設計室 ホー」が、2012年に「ベップアートマンス」で行った展示のシリーズ作品として、「LETTER」のある射水の食材や湧き水などの素材を使い再構成する。
2013年に活動を始めた「ホー」は、射水市在住で「LETTER」代表の永森志希乃さんと、東京在住の高岡友美さんによるアートユニット。「遠くの風景と、ひとさじのスープ。世界とわたしの手のひらはつながっている」をコンセプトに、「食」を風景、文化、社会の切り口から捉え、そのときその場所でしか体験できない食のインスタレーションやコンセプチャルなフードデザイン、アートプロジェクトなど幅広く手掛けている。
風景と時間をテーマにした作品は、時間とともに素材の変化の経過を表現していくという「食べられるインスタレーション」作品。同展では、1日1回、4種類の素材の「発酵」経過を追いながら、その風景を展示する。
永森さんは「富山で初めての展示会を新たな時間を刻み始めた旧小杉郵便局の『LETTER』で行うことができ、うれしく思う。動き始めた『時間』に耳を澄ましに来ていただければ」と話す。
8月13日・14日は「ホー」の高岡さんも在廊する予定。
開催時間は12時~日没。月曜・火曜休館。入場無料。8月21日まで。