富山に春の訪れを告げる恒例イベント「全日本チンドンコンクール」が、4月8日~10日の3日間にわたり、富山県民会館(富山市新総曲輪)、グランドプラザ(富山市総曲輪)などで開催される。
同イベントは、1945(昭和20)年の富山大空襲で壊滅的被害を受けた市街地に活気を取り戻そうと、1955(昭和30)年に富山商工会議所と富山市の発案で誕生。全国のチンドンマンがその技とアイデアを競う全国唯一のコンクールとして話題を呼び、富山の春の風物詩として欠かせない重要行事となっている。
第62回目となる今回は、8日の18時30分から、ライトアップされた松川周辺や桜木町を練り歩く前夜祭「幽玄ちんどん夜桜流し」で幕が開ける。9日・10日にメーン会場の富山県民会館で行われる「全日本チンドンコンクール」では、日本全国からプロのチンドンマンが集結。9日の予選を勝ち抜いた上位8組が10日の本選へと出場し、「チンドンマン日本一」の称号を懸け、ユーモアあふれるパフォーマンスを繰り広げる。
そのほかにも型にはまらない、バラエティーに富んだパフォーマンスを繰り広げる「素人チンドンコンクール」(富山県民会館)や、チンドンマンが富山駅南口駅前広場、グランドプラザ、城址公園に登場する「まちなかステージ」、大阪・愛知・東北のチンドンマンによる「チンドン特別ステージ」(グランドプラザ)、プロ・アマ総勢約200人以上のチンドンマンが街中を練り歩く「チンドン大パレード」など、多彩な催しが予定されている。
富山市観光振興課の小川さんは「全国でも珍しいイベントを盛り上げるため、今回からフェイスブックを利用し、参加するチンドンマンやコンクールの紹介を行っている。当日の様子もユーストリームで中継するなど、情報発信にも力を入れている。北陸新幹線開業から約1年が経過し、首都圏をはじめ全国から多くの観光客が富山を訪れているので、県外の方にも足を運んでいただきたい」と話す。