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富山の「こうじ」入りスパイスミックス 南砺在住の発酵料理研究家が開発

5種類の「ニワスパ」

5種類の「ニワスパ」

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 富山県南砺市を中心に活動する発酵料理研究家の中川裕子さんが5月1日、こうじを使ったスパイスミックス「ニワスパ」の販売を始める。

開発者の中川さん

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 福光町の種こうじ店「石黒種麹(たねこうじ)店」のこうじと各種スパイスをフリーズドライにして調合した商品は「塩麹(こうじ)スパイス」「お魚スパイス」「豆の煮込みスパイス」「チキンオーバーライススパイス」「ルーローハンスパイス」の5種類を展開。スパイス調合のハードルを下げるとともに、おいしさと健康に配慮した時短料理用の調味料として商品化した。

 中川さんは発酵料理研究家として、こうじを使った発酵料理や郷土料理を提供する活動を行いながら、福光町で「ワインと発酵とクラフトビールのお店 gonma」の経営も手がける。商品開発のきっかけについて、「海外や遠方の友人へ、こうじ製品の輸送のハードルを下げたいことが大きな理由。賞味期限や輸送管理、重さの問題が大きなハードルだった」と振り返る。

 スパイスに使うこうじは、福光町にある「石黒種麹店」のもの。同店は1895(明治28)年に創業し、全国でも数少ない種こうじを扱う店として営業する。昔ながらの手作業による「こうじぶた製法」を元に、職人がこうじ作りを行っている。

 中川さんは「こうじは要冷蔵の状態でないと流通が難しい。今回商品化に当たり、こうじをフリーズドライにすることで品質に安定性を持たせつつ、酵素もそのままの状態で残せることに成功した。石黒種麹店の協力あっての商品開発。私が母のおなかの中にいる時から石黒種麹店のこうじで育ち、発酵が自然に身近なものになっていった。発酵が当たり前で身近なものになるよう商品化できたので、多くの人に使ってほしい」と笑顔を見せる。

 ニワスパの価格は880円。ワインと発酵とクラフトビールのお店 gonma、道の駅井波、道の駅福光、オンラインストアほかで扱う。

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