三宅唱監督の最新作「ケイコ 目を澄ませて」が1月14日、富山市中心部のミニシアター「ほとり座」(富山市総曲輪)で公開される。
三宅監督は1984(昭和59)年、北海道札幌市生まれ。「マイムレッスン」(2006)、「スパイの舌」(2008)などの短編を経て、北海道を舞台に若者たちの切実な一瞬を切り取った青春映画「やくたたず」(2010)で長編デビュー。過去と現在を行き来し、人生の岐路に立つ俳優をモノクロで撮影した商業映画デビュー作「Playback」(2012)で、第22回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞した。若者3人の何気ない日常ときらめきを描いた「きみの鳥はうたえる」(2018)はベルリン国際映画祭に正式出品され、日本映画をけん引する存在として期待を集めた。
岸井ゆきのさん主演の最新作「ケイコ 目を澄ませて」(2022)では、生まれつき聴覚障がいのある女性プロボクサーが、さまざまな感情に揺れながらもひたむきに生きる姿を描く。
同作の公開に合わせ、三宅監督の過去作も特集上映する。「やくたたず」「Playback」「きみの鳥はうたえる」をはじめ、ヒップホップ・アーティストの創作現場に密着した音楽ドキュメンタリー「THE COCKPIT」(2014)、山口情報芸術センターと共同し、演技未経験のキャストと映画作りを探求する異色作「ワイルドツアー」(2019)の全5作。1月27日には三宅監督の舞台あいさつも予定する。
最新作は2月3日まで。過去作は1月21日から日替わりで2週間上映。