富山県内でロケを行った荻上直子監督の映画「川っぺりムコリッタ」が、「JMAX THEATER とやま」「TOHOシネマズ ファボーレ富山」(以上、富山市)、「TOHOシネマズ高岡」(高岡市)で現在、公開されている。
山田は住人たちと食卓を共にする(C)2020「川っぺりムコリッタ」製作委員会
2006(平成18)年、フィンランド・ヘルシンキを舞台にした「かもめ食堂」がミニシアターを中心にロングランヒットとなり話題を呼んだ荻上監督。オリジナル脚本となる今回の作品では、生と死の狭間を生きる住人たちが暮らすアパートを舞台に、「食」と「ささやかな幸せ」をユーモラスに描く。
北陸の塩辛工場に勤め始め、古い安アパート「ハイツ ムコリッタ」へ引っ越した青年・山田。人の目を避けて生きてきた彼が、ひょんなことからアパートの住人たちと関わりを持つようになる。訳ありの隣人たちとの奇妙な交流によって、自身の人生を見つめ直していく山田を松山ケンイチさんが演じる。共演はムロツヨシさん、満島ひかりさん、吉岡秀隆さんほか。
脚本を描くうえで塩辛の名産を調べた荻上監督は、イカスミを使った富山名産の黒い塩辛にたどり着いたという。面白いと思い、富山をロケ地に決めた。2020年9月上旬から約1カ月間にわたり、県内全域で撮影が行われた。山田が勤める塩辛工場の「蛯米水産加工」(富山市四方)をはじめ、神通川、庄川、小矢部川の各土手沿い、魚津市役所、「豪農の館 内山邸」(富山市宮尾)、「宝性寺」(小矢部市)、「焼肉 大番」(南砺市)などが登場する。
上映に合わせ、映画のシーンや撮影エピソードを紹介したロケ地マップを各劇場、富山県庁などで配布する。マップの詳細・配布先は「とやま観光ナビ」ホームページで確認できる。