富山県魚津市出身の画家・関口彩さんの個展「花庭の猫たち」が5月27日、上市町のベーグルショップ敷地内にある「めぐり」（上市町野島）で始まる。

会場となる「めぐり」外観

　自身が暮らす自然豊かな土地の動植物や石などからインスピレーションを得て絵画作品を制作する関口さんが、新作・未発表作を含めた約30点を展示販売する。

　「猫好きな母の影響で、学生時代から猫の絵を描いてきた」という関口さんは、2017（平成29）年に富山市「マチノス」（富山市中央通り）で「猫展『花と猫』」を企画。以降、猫にまつわる作品を制作する機会が増え、全国でのイベントや展示会に出展してきたが、「本当に私が描きたいものはなんだろうと考える時間を設けるため、しばらく猫の絵の制作を控えていた」と話す。

　会場の「めぐり」は、ベーグル店「くじら堂」の敷地にあるセルフビルドの多目的スペース。関口さんは「初めて訪れた時、上市町ののどかな景色や丹精込めて作られた花庭に感動した。庭で遊ぶ猫たちやさえずる小鳥たちの姿が見えるようで、ここで展示するならば久しぶりに猫を描きたいと思った」と振り返る。2020年2月の大阪での企画展以来、猫の絵ばかりの個展開催に至った。

　会場では期間中、関口さんの母・関口直美さんの裂織（さきおり）作品も販売する。関口さんは「自然が豊かな場所で、普段の煩わしさを忘れゆっくりと絵を見てほしい。先人の知恵である昔ながらの織物は、一つの物を大切に長く使うことに触れるきっかけになれば」と話す。

　開催時間は11時～17時（初日と最終日は16時まで）。5月30日まで。