黒部・生地にある老舗昆布店「四十物昆布(あいものこんぶ)」が1月26日、新商品となる昆布シーズニング「かけつぶこぶこ」を発売した。
味と粘りが異なる3種類の昆布に、食感を楽しむためのエゴマ、一味や青のりなどをブレンドした同商品。熱々のポテトなどにかけて食べる粒パウダータイプの調味料となっている。
2021年8月、日本財団主催「海と日本プロジェクト」の一環で行われた学習体験イベント「富山こんぶ学校」の実施が商品誕生のきっかけ。同イベントは、富山県内の小学5~6年生児童たちが、海や昆布の魅力を多角的な視点から学ぶもの。
「かけつぶこぶこ」の商品を手掛けたのは「とやま駅弁研究部」の4人。編集者、デザイナー、カメラマン、料理家から成るユニットで、これまで「富山駅弁考察」という弁当付きZINEの発行やオリジナル弁当「上市の助六さん」の開発などを行ってきた。同イベントで講師役を務め、児童たちと共に同商品のネーミングやパッケージデザインなどについてレクチャーしながら、具体的な商品名やデザインを考案。完成に導いた。
「四十物昆布」代表の四十物幸直さんは「おしゃれかつ富山県らしさを兼ね備えたパッケージや、子どもたちが考えてくれたかわいいネーミング、いろんな料理にも手軽に使っていただけるところなど一言では言い表せないぐらい多くの魅力を秘めた商品になった。年々、各家庭で消費される昆布の量が減りつつあることから、今一度、昆布の良さに気づいていただく一つのきっかけになれば」と話す。「初回200個で製造した商品は、発売翌週に300個を追加製造。さらに450個を追加製造し、発売から半月で約1000個も作ることになった。引き続き販促を強化していきたい」とも。飲食店への卸販売も視野に入れる。
現在「四十物昆布(生地本店・大和富山店)」、「キッチン花水木ストア」(富山市)、「魚の駅いくじ」「高岡屋」、黒部宇奈月温泉駅に隣接する「のわまーと」(以上、黒部市)、「海の駅蜃気楼」(魚津市)、「海鮮工房」(北海道羅臼町)などで扱っている。