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富山県美術館で「富山もよう」展 柄ができあがるまでの開発秘話やスケッチも

籠編みのようなものから大小さまざまなエコバッグの作品が一同にそろう

籠編みのようなものから大小さまざまなエコバッグの作品が一同にそろう

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 「鈴木マサルのデザインとみんなの富山もよう展」が現在、富山県美術館(富山市木場町3)で開催されている。主催は富山県美術館と富山もようプロジェクト(富山もよう展ディレクターズ、北日本新聞社)。

鈴木さんのインタビューと手描きプロセスを動画で公開

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 「富山のいいもの、もようにしたら、富山をもっと好きになる」を合い言葉に、2014(平成26)年に始まった「富山もよう」。富山の魅力をデザインで伝え地域を彩るプロジェクトとして、テキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんが富山の豊かな自然や文化を鮮やかな模様で表現してきた。現在までに12柄を発表。デザインの視点で地域の魅力を共有する提案として、グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」に選出されたほか、美術の教科書に取り上げられるなど人々の注目を集めてきた。

 鈴木さんは2002(平成14)年から、ファブリックブランド「OTTAIPNU」を主宰。自身のブランドのほか、マリメッコ、ムーミン、ユニクロ、カンペール、ファミリア、Zoff など国内外のさまざまなメーカー・ブランドから作品をリリースしてきた。2015(平成27)年、富山の魅力をパターンデザインで表現した「富山もようプロジェクト」で第 35 回新聞広告賞を受賞。翌年には、ミラノで開催された「Milan Design Week 2016」で「Milan Design Award 2016“BEST ENGAGEMENT by IED”」を受賞。東京造形大学造形学部デザイン学科教授を務めている。

 「暮らしにとけこむアート&デザイン」をテーマに開かれている今回の作品展は富山県美術館と富山もようプロジェクトの共催。作品は全て同展のためにオリジナル制作したものを展示している。会場では鈴木さんのデザインワークの真髄を空間の中で体感できるというテキスタイル展示をはじめ、新聞メディアがデザインの力によってユーザーの行動を「読む」から「つくる」「楽しむ」へと変えた象徴的な新聞エコバッグのトンネル展示、鈴木さんのドローイングやインタビュー風景、富山の人たちが思い思いに地域の魅力を語る映像を流すほか、「KAISEN」「RAICHOU」「TATEYAMA」の各柄の開発秘話、本人によるスケッチも披露する。自由に持ち帰ることができる「KAISEN」柄がデザインされたポスターも設置する。

 同展ディレクターの小柴尊昭さんは「富山もようの世界観をギャラリーの空間いっぱいに表現している。富山の魅力を伝えるもようの醍醐味とともに、生活に溶け込み創造力を喚起するアート&デザインの本質的な力を体感してほしい。富山の魅力をアート&デザインを通じて体感できる時空間をあらゆる方に楽しんでもらえれば」と話す。

 開催時間は9時30分~18時(入館は 17時30分まで)。 水曜休館。6月22日まで。

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