見る・遊ぶ 暮らす・働く 学ぶ・知る

富山・射水のアトリエで写真展 場所性を持たない街の景色切り取る

前回の展示の様子

前回の展示の様子

  • 19

  •  

 写真家・京角真裕さんの写真展「古いタイヤの横に鳩(2)」が11月28日、射水市のアトリエ「空耳カメラ」(射水市太閤山1)で開催される。

イベントのDM

 京角さんは1974(昭和49)年、射水市出身。富山大学を卒業後、富山市内の製版印刷会社の勤務を経て、写真スタジオでカメラマンアシスタントを務める。2010(平成22)年に独立し、写真事務所「空耳カメラ」を立ち上げた。

[広告]

 一昨年より東京で行われていた、写真家を目指す人を対象としたワークショップ「金村修ワークショップ」に参加。現在も参加を継続する中、今回写真作家としての一歩を踏み出すべく、12カ月にわたる実験的な展示を自主企画した。

 10月に第1回を開催し、今回が2回目となる。展示は、1回目の内容を継続・発展させ、断片的な景色を撮影した写真を会場に埋め尽くしていく。1枚の写真を細かく分割するなど、実験的な試みも行う。

 ほとんどの写真は富山で撮影されたもので、人影のない作品が大半を占める。さびた鉄くず、家屋の壁を覆うブルーシート、放置された生活道具などが収められている。京角さんは「明日にはなくなってしまうのではないかと予感する、危うい景色を撮っている。場所性を持たないように撮影しているが、どこかで見たことのあるような景色はきっとあるはず」と話す。

 写真家ウジェーヌ・アジェから始まる、都市や街を舞台にした写真の系譜は、スティーブン・ショアさんらニューカラー世代、ホンマタカシさん、金村修さんらポストモダンの作家たちが、それぞれ新たな表現として展開してきた。京角さんはその流れに乗りつつ、地元を撮影した写真で「スクラップ&ビルド」時代への不安を訴える。

 京角さんは「街を撮影する写真家たちはどういった変遷をたどっているか、暮らしのそばに残しておきたい景色を撮ることが自分の義務のようにも感じている。見る人には、自由に写真と向き合ってほしい」と話す。

 開催時間は13時~18時(最終日は21時まで)。今月30日まで。来月以降も、毎月最終金曜から3日間をアトリエ開放期間とし、写真展示を展開していく。