富山市古沢に11月25日、パン店「ブーランジェリー イマムラ」(富山市古沢)が移転オープンした。
同店はもともと射水市三ケにあった人気のパン店。バゲットに使用する小麦は高岡産の「ユキチカラ」、牛乳は黒部の「稲森ファーム」のものなど、なるべく県内産の素材を選ぶというこだわりを持ち、おいいしいパンを求める人たちの間でよく知られた店でもある。
店主の今村太一郎さんは古沢へ移転を決めた理由を「隣にある精肉店『メツゲライ・イケダ』のハムやソーセージ、レバーペストといったシャルキュトリーや食事と合わせてうちのパンを食べてほしかった」と話す。
パンは料理に寄り添う脇役と考える今村さん。客がどんな料理と合わせるかで、その料理と相性の良いパンを薦めてくれる。「チーズフォンデュでも、使用するチーズによっておすすめのパンの種類は変わってくる」と話す。店はパンが並べられたショーケースから欲しいパンを決めて注文する対面式の造りで、今村さんとコミュニケーションを取りながらパンを選ぶというスタイルを取る。
「パンだけを食べるというより、家族とテーブルを囲んで食事とともに食べてもらいたいという思いでパンを作っている」と今村さん。客のニーズやパンを食べるシチュエーションに応えるパンを提案することで、食べる楽しみを共有することを目指す。
富山市の焙煎(ばいせん)店「koffe(コッフェ)」のオリジナルブレンドのコーヒー(22O円)も持ち帰りで提供。パン店を始める前はケーキ店で働いていた今村さんが作るデニッシュ生地のパンとコーヒーをテークアウトして楽しむことも可能だ。物販スペースでは「koffe」のドリップパックやオリーブオイル、ブレッドナイフなども販売する。
約20種のパンは、開店時間の10時にはショーケースに並ぶようにしているという。今村さんは「これから『メツゲライ・イケダ』のハムを使ったバゲットサンドなども出していきたい。古沢で作られている小麦粉も使っていけたら」と新天地での意気込みを語る。
営業時間は10時~19時。月曜・火曜定休。