富山市の「TOYAMAキラリ」(富山市西町)と「フォルツァ総曲輪」(富山市総曲輪)で11月21日・22日の2日間にわたり、「富山水辺の映像祭スフィア 2015」が開催される。
今年で8回目を迎える同映像祭は、映像文化の発信と若手クリエーターの発掘・育成を目的に、映像作品の公募のほか、韓国映画や日本映画の無料上映などを行ってきた。今回は「フォーカス」をテーマに、5分以内の映像作品を全国から公募。87の応募作品が集まり、その中から5作品がノミネートされた。21日に「TOYAMAキラリ」で全作品の上映会と、グランプリ(1作品/賞金 100万円)、ネクストスフィア賞(1作品/賞金 20万円)、優秀賞(3作品/記念品)の授賞式が行われる。
同日、関連企画として2つのトークイベントを開催。トーキングセッション「今、見るべきものは何か?」では、映画「超高速!参勤交代」で知られる富山出身の映画監督・本木克英さん、女優の玄理(ひょんり)さん、長編デビュー作「息もできない」が話題となった映画監督のヤン・イクチュンさん、韓国に造詣の深い富山市長の森雅志さんが、日韓の視点から映画の魅力についてトークを繰り広げる。
トーキングセッション「富山力」では、「TOYAMAキラリ」の設計を手掛けた建築家・隈研吾さん、銘酒「満寿泉」で知られる「桝田酒造店」社長の桝田隆一郎さん、映像祭の総合プロデューサーである東京藝術大学特任教授・伊東順二さんが、識者ならではの切り口で富山の街づくりについて掘り下げていく。
翌22日は会場を「フォルツァ総曲輪」に移し、ドキュメンタリー作品「よみがえる大船渡」の上映のほか、安藤桃子監督・安藤サクラさん主演の「0.5ミリ」やチョン・ジュリ監督、ペ・ドゥナさん主演の「私の少女」ら日韓映画4作の上映会も行われる。映像祭のノミネート5作品と、玄理さんの主演作「水の声を聞く」は両日とも両会場で上映される。
伊東さんは開催に際し、「今、この時に皆さんの視線がどこを見つめているのか。そして考えなければいけないことは何か。美しい環境に囲まれた富山の地で、一歩止まって時代のことを考えてもらえれば」と話す。
開催時間は21日=12時~、22日=10時~。