富山の入善にある真宗大谷派「念興寺」(下新川郡入善町、TEL 0765-78-1252)で11月26・27日、ブックイベント「第二回 ぶっく寺す」が開催される。
同イベントは、同寺の19代目住職である瓜生義寛さんの妻・みゆきさんが企画。かつて東京の古書店に勤めていたみゆきさんは、古本ユニット「ricca」として各地の古本マーケットに参加するだけでなく、自身もアーティストとして精力的に表現活動をしてきた。その後、念興寺に嫁いでから屋根裏にある大量の古書を発見。先々代の17代住職・義淳さんが図書館を開きたがっていたことを知り、自身の経験を生かして年に一度でも人に見てもらう機会をつくろうと思い立ったという。
第2回となる今回は義淳さんが集めた明治・大正・昭和初期の貴重な蔵書を一部公開する「念興寺図書館」に加え、県内外から本に関連したユニークなショップが勢ぞろいする。
「プチマルシェ」ブースでは画家の牧野伊三夫さんが編集長を務める美術同人誌「四月と十月」をはじめ、古本と雑貨店「駄々猫舎」(東京)、金属活字印刷のポストカードを取り扱う「ツバメ活版堂」(神奈川)、詩・短歌・学術文献を手掛ける出版社「港の人」(神奈川)の県外勢のほか、絵本の古本を取り扱う「古本よあけ」、各地の古本イベントに参加する「よこわけ文庫」といった県内の店も参加する。
27日には岩瀬に工房を構える製本・ペーパークラフト作家「豆本堂」堀麻由美さんによる、布表紙の折り本作りワークショップを開く。参加費は1,500円(材料費込み)。定員は各回8人程度、要電話予約(定員に余裕がある場合は当日参加可)。富山在住の銅版画家・杉本あかりさんによる、蔵書票などの小版画の展示・販売も行う。
フードブースでは岩瀬のカフェ「アナザホリデー」がチャイ、キーマカレー、スイーツを提供。東京でコーヒーのイベントを催す「嶋田コーヒー」と「カンロコーヒー」もコラボ参加し、コーヒーの実演販売と豆の販売を行う。
みゆきさんは「前回が好評で、続けてほしいという要望を受けて今年も開催する。今回から10時にお勤めと法話もあるので、よりお寺らしい催しとなる。この機会に普段出合えない本と深い教えに触れてほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は10時~17時。入場無料。