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富山県水墨美術館で鬼才・河鍋暁斎の企画展 幕末と明治を生きた絵師

縦4メートル、横17メートルにも及ぶ大作「新富座妖怪引幕」

縦4メートル、横17メートルにも及ぶ大作「新富座妖怪引幕」

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 富山県水墨美術館(富山市五福、TEL 076-431-3719)で6月25日から、企画展「鬼才-河鍋暁斎(かわなべきょうさい)展 幕末と明治を生きた絵師」が開催されている。

外観も美しい「富山県水墨美術館」

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 幕末から明治にかけて活躍した狩野派の絵師・河鍋暁斎は、1831(天保2)年に現在の茨城県古河市で生誕。2歳の時に一家で江戸に渡った。3歳で初めてカエルを描き、わずか7歳で浮世絵師・歌川国芳(くによし)に入門。10歳で狩野派の絵師に師事し、19歳で洞郁陳之(とういくのりゆき)の画号を授かった。

 狩野派で絵画の基礎が築かれたのちに、「河鍋狂斎」「暁斎」の画号で流派を超えた表現方法を開拓。57歳で亡くなるまで、厳粛な仏画から浮世絵、ウイットに富んだ風刺画に至るあらゆるジャンルを描いた。

 計113点を展示する同展では、前後期に分けて作品替えを実施。前期は彩色画、水墨画、仏画、狂画、錦絵、絵本の挿絵などを展示する。

 多彩な作品が並ぶ中でも圧倒的な存在感を放つのが、縦4メートル、横17メートルにも及ぶ大作「新富座妖怪引幕(しんとみざようかいひきまく)」。料亭の大広間などで絵師が即興で作品を描く「書画会」に数多く招かれた暁斎は、当時の人気歌舞伎役者だった9代目市川団十郎、5代目尾上菊五郎を妖怪に見立てた同作を、大酒をあおりながら4時間で描き上げた。大胆に筆を走らせながらも均整の取れた構図が特徴で、躍動感と緊張感がみなぎる傑作となっている。

 1881(明治14)年に開かれた第2回内国勧業博覧会で「妙技二等賞」(日本画の最高賞)を受賞、暁斎の代表作となった水墨画「枯木寒鴉図(こぼくかんあず)」も展示。枯れ木にとまるカラスをモチーフにし、くちばしの鋭さと羽毛の柔らかさを墨一色で描写。カラスを孤高の存在として高め、凛(りん)とした美しさを表現した。

 7月9日には暁斎のひ孫で「河鍋暁斎記念美術館」館長・河鍋楠美さんによる講演会、同23日には河鍋さんと画家の山口晃さんによる対談も予定する。時間はいずれも14時から。

 開館時間は9時30分~17時。月曜(7月18日は開館)と7月19日休館。観覧料は、一般=1200円、大学生=900円。前期展は7月18日まで、後期展は7月20日~8月7日。

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