富山の単館系映画館「フォルツァ総曲輪」(富山市総曲輪3、TEL 076-493-8815)で5月28日より、映画「A Film About Coffee」が公開される。同作に連動して、富山市内の2カ所でコーヒーに関するイベントが行われる。
トークショーを行う「純喫茶ツタヤ」の4代目オーナー・宇瀬さん
同作はコーヒーに人生を懸けた職人たちの仕事と哲学を探り、コーヒーカルチャーの新たな潮流を描いたドキュメンタリー。ニューヨーク、サンフランシスコ、ポートランド、シアトル、東京という5つの都市で活躍する職人に密着し、豆の選定、焙煎(ばいせん)、ドリップなど、さまざまなアプローチでコーヒーを探求する姿を追う。
「コーヒーを巡るまちなかライブ」と題した今回のコラボ企画では、富山のコーヒー文化をけん引する店主たちを招いたイベントを2日間にわたり開催する。
5月28日には1923(大正12)年創業の老舗「純喫茶ツタヤ」(富山市堤町通り1)で、同店の4代目オーナー・宇瀬崇さんと、郊外の住宅街にあるカフェ「Jack Rabbit Slim's」のオーナー・浅田隆一郎さん、フォルツァ総曲輪の支配人・室伏昌子さんがてい談。喫茶店の未来や、現在のコーヒーカルチャーについてトークを繰り広げる。
5月30日には「太陽珈琲焙煎(ばいせん)本舗」(富山市丸の内2)で、マスターの六渡達郎さんによるコーヒーの飲み比べワークショップを開く。映画にちなんだ品種や、産地ごとのコーヒーの味わいを楽しむことができる。
イベントを企画した室伏さんは、同作について「一杯のコーヒーができるまでの旅を描くことで、新しいグローバル経済の在り方や、大量生産・大量消費のライフスタイルについて一石を投じる作品。3年前に惜しまれつつ閉店した、日本の伝説的な喫茶店『大坊珈琲店』も登場する」と話す。 イベントについては「映画を見たら、おいしいコーヒーが飲みたくなるはず。喫茶店の数は街の文化度に比例すると思うので、街なかで行うイベントを通し、コーヒーをめぐる物語をお客さんと一緒に紡ぎたい」と話し、意欲を見せる。
参加費は各700円(コーヒー付き)。詳細はフォルツァ総曲輪ウェブサイトまで。