氷見市にある魚問屋「釣屋」(富山県氷見市字北山)は4月21日から、富山駅店となる「つりや」(富山市明輪町1)限定の新商品「つりやの小分けシリーズ」を販売している。
「釣屋」は江戸時代から150年以上の歴史を持つ老舗魚問屋。氷見沖や能登沖など近海で捕れる海の幸の中でも、よりすぐりの旬の素材を使った水産加工品を直営店「つりや」で販売している。日持ちのする保存食に使われるような添加物や化学調味料は一切使わず、製法も「手間暇を惜しまず、新鮮な魚介から豊かな食文化を発信」(同店)しているという。
「つりやの小分けシリーズ」は、「ほたるいかの素干し」「糠いわしアンチョビ」「かき燻製」「糠ぶりスライス」など、もともと販売していた商品を、駅での販売用に容量を小分けにしてパッケージをリニューアル。糠いわしアンチョビは、氷見産の新鮮なカタクチイワシを米ぬかと麹でじっくり熟成させ綿実油で漬け込んだもの。かき燻製は、七尾産のものを使い、オリジナルのソミュール液に一晩漬け込み、桜の木など数種類の木をブレンドしたチップで一つずつ丁寧にスモーク。糠ぶりスライスは天然の寒ぶりを使い、ぬかで時間をかけて熟成させたぜいたくな一品。いずれも店の商品の中でも人気の高いものを、手に取りやすく持ち運びやすい形にリパッケージした。
担当の飯田さんは「時間が無くてもさっと買いやすい手軽さや、手土産にふさわしいものなど、駅を利用する客の声をもとに商品化した。お土産品的な要素が強いものの、内容は氷見や富山の魚介を化学調味料などを使用せずに丁寧に仕上げた本格的な水産加工品。売れ行きを見て今後は種類を増やすことも検討している」と話す。
店内では、同じく「釣屋」が営むワイナリー「SAYSFARM」のワインや、酒造「満寿泉」の日本酒、地ビールなども取り扱うことから、新幹線車内でのおつまみとしての需要も見込んでいる。
営業時間は8時30分~20時30分。