和紙職人・川原隆邦さんの自宅兼アトリエ(中新川郡立山町虫谷、TEL 090-5176-2879)で1月22日・23日、富山の伝統工芸品「蛭谷(びるだん)和紙」に青写真をプリントするワークショップが開催される。
青写真は、鉄塩の化学反応を利用して像の濃淡を写し出す「サイアノタイプ」と呼ばれる技法で印刷した紙。コピー機が発達する以前は機械や建築の図面の複写にこの技法が使われてきた。青く複写された設計図を元に、未来の計画のプレゼンテーションが行われてきたことから、将来の展望などを示す言葉を「青写真」と呼ぶようになったともいわれている。
同ワークショップに使う蛭谷和紙は400年の歴史を持ち、越中三大和紙の一つに数えられる。川原さんは昔ながらの和紙作りの技法を受け継ぐ唯一の後継者。和紙の原料の栽培から紙すきまで、全行程を一人で行っている。
当日は、名古屋学芸大学4年生の田尻晃生さんほか5人を講師に招き、参加者が事前に送った写真のデータを基にネガを作成し、薬品を使って光で和紙に像を写し込む。製作したネガは持ち帰ることができる。
主催者の「葵堂」曽我さんは「できあがった青写真はすごくきれいな藍色。和紙職人の川原さんの工房や古民家を改装した工房横のご自宅もなかなか見る機会がないので必見」と参加を呼び掛ける。
開催時間は、1月22日=13時30分~15時30分、23日=10時~12時。参加費は2000円(1ドリンク付き)。定員は各日15人。予約制。