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富山を皮切りに2022年度「Rethink Creator PROJECT」始動!

2年ぶりリアル開催に24人が参加

提供:Rethink Creator PROJECT 制作:富山経済新聞編集部

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 「地元を誰かに任せない」をテーマに、それぞれの地域、文化、暮らしならではの魅力を地元の人が発見・発信することで、持続可能な地方活性化の一助となることを目指す「Rethink Creator PROJECT(リシンククリエイタープロジェクト)」。その一環であるワークショップ型の無料セミナーが6月16日、富山駅北口にある「タワー111 スカイギャラリー」(富山市牛島新町)で開かれました。

「Rethink Creator PROJECT」とは

 「Rethink Creator PROJECT」は、視点を変えて考えること(Rethink)と、考えを形にして伝えること(Create)を学ぶセミナー、そして学びを実践として挑戦するコンテスト(Rethinkコンテスト)を開催するプロジェクトです。

 全国のクリエイターの育成や仕事のマッチングを手がける「クリエイターズマッチ」(東京都渋谷区)と、JT(東京都港区)が推進する地域社会への貢献活動「Rethink PROJECT」でのタイアップ企画で2018年よりスタートしました。

 セミナーでは「デザインと情報編集の考え方」「デザインの基礎」を地域ならではの題材を用い、座学とワークショップを通して学んでいきます。2021年までの4年間で全国48地域81セミナーが開催。これまで延べ約2, 925人が参加しました。

セミナーの最初に呉社長による挨拶とタイムスケジュールを説明

地域の魅力を再発見。「Rethink」 視点を変えて考える

 2022年度の皮切りとなる富山セミナーは2020年以来、2年ぶり2回目の開催。前回はコロナ禍ということもあり、リアルとオンラインのハイブリッドでの開催でしたが、今回は関係者・スタッフは現地入りの前にPCR検査で陰性を確認し、会場の入り口では体調確認表の記入と検温、手指消毒とマスク着用を求め、ソーシャルディスタンスを取って座席を配置するなど、感染対策も万全にリアルでの開催となりました。

視点を変えることについて説明する講師の中川さんと牛島さん

 セミナーの講師は、株式会社アンティー・ファクトリー(東京)の代表取締役ブランドコンサルタント、アートディレクターの中川直樹さんと、富山県出身のフリーランス映像クリエイター・牛島大誠さんによって進められました。

 前半の「Rethink講座」では、Rethink=視点を変えて考える方法を座学で学びました。 「属性を見る(=FILTER)」「内側を見る(=INSIGHT)」「印象を見る(CAPTA)」という3つの見方で「視点」を変える方法を具体的な例をあげながら考えていきます。

真剣に考える参加者の様子

 「属性を見る」ことは、見慣れてしまった身近なことを、伝えたい相手やものごとを決めて探すとわかりやすい。「内側を見る」ことは、伝えたい相手に寄り添いながら、何を伝えることが喜ばれることなのかを考える。そして「印象を見る」について、情報には2つあり、「データ」の情報と自由で感覚的な「カプタ」情報があり、その情報を意識的に考えていくことが大事であると教わりました。

 この3つの視点で対象を見ることで、データだけの情報ではなく、人の心に伝わるような印象的なメッセージを伝えられることが分かりました。

6つのグループで取り組んだワークショップ

富山会場は6つのグループに分けられた

 セミナー後半では、前半に学んだ3つの視点をもとに、富山の魅力を発信するポスターを作成するワークショップが行われました。富山の風景として出されたお題は「かぼちゃ電車」と「松川遊覧船」の2つです。4人で1グループをつくり、1つのお題に対し3グループごとに、印象的なワードを見つけながらキャッチコピーを作っていきます。

ワークショップについて解説する中川さん

 「ターゲットの設定」「カプタ情報の抽出」「キャッチコピーの作成」「書き方・文字の種類を選ぶ」という4つの順序で進行。「リズムを持って文字載せること、相手のことを考えていくことで、誰もが素敵なポスターを作れる」と中川さんは話します。

ワークショップシートに書き込んでいく参加者

 まずは一人一人がお題に対して4つの順序を考え、その後グループ4人が集まってグループ内で発表を行いました。

グループ内での発表風景

 各グループの代表者が発表し、中川さんが一つ一つを講評していきます。グループで出たキャッチコピーはこのような感じでした。

「松川遊覧船」に対するキャッチコピー

  • ピンクに染まる私時間
  • 富山を素敵にしてみんけ
  • 桜は好きですか。私は団子です。

「かぼちゃ電車」に対するキャッチコピー

  • 乗ってみようぜ、あのカボチャに。
  • 今日はかぼちゃ、昨日はトマト、明日の電車はなんだろう。
  • やっぱり今日も種なしかぼちゃ。

代表者が決定したコピーについて発表

 松川遊覧船のポスターに選ばれたのは「富山を素敵にしてみんけ」。かぼちゃ電車のポスターに選ばれたのは「今日はかぼちゃ、昨日はトマト、明日の電車はなんだろう。」でした。そのコピーをもとに、次はスクリーン上でデザインソフトを用いながら牛島さんがコピーと写真と組み合わせながらポスターを仕上げていきます。

手元のパソコンで文字を組み合わせる牛島さん

 写真と言葉の雰囲気を掴みながら、ゴシック体がいいのか、明朝体がいいのかを探っていきます。フォントが変わることで、コピーと写真の印象は随分と変わる様子がすぐさま分かりました。

牛島さんのパソコン上の様子は会場のスクリーンにライブで映し出された

 こうしてキャッチコピーと写真が組み合わさった2つのポスターが完成。参加者たちからの大きな拍手とともに、富山セミナーは無事幕を閉じました。

セミナー終了後の参加者の感想

 会社員の男性「インスタでたまたま広告が流れてきて、最近ちょうど広報部に異動したため何か勉強したほうがいいかなと思い参加しました。視点の変え方を学べたことで、いつも『自分が思うこと』を伝えようとしていたことに気付き、非常に勉強になりました。周りの方のイメージや言葉選びがステキなものが多く刺激を受けました。牛島さんの文字の配置も自分の考えを超える素晴らしさで、表現をする面白さも感じられました」

 ライターの女性「普段の仕事で、特に観光地の紹介は決まった文章になりがちでした。今回のワークショップで皆さんが出していた面白い案を見て、自分も『誰に伝えるか』に立ち返って仕事をしてきたいと改めて思うきっかけになりました。このような機会をいただきありがとうございました」

 リアルタイムで制作過程を体験できたことは、参加者たちにとって貴重な時間となったようです。

富山セミナーを終えて

映像クリエイター・牛島大誠さん

富山を皮切りに始まったセミナー。参加者の方々の集中力は素晴らしかったです。皆さんにこやかに目をキラキラさせて取り組んでいらっしゃる姿が印象的でしたね。僕自身が大好きなデザインという分野を楽しんでいただける状況がとにかく嬉しかったです。今回はあくまで例の一つを作成したのですが、今後も世の中のデザインに触れながら魅力を発信していって欲しいと思います。

アートディレクター 中川直樹さん

 参加者の皆さんのコピー、どれもクリエイティブに考えていただきました。プロが作らなくても、手法を持ってクリエイティブを考えられることがわかっていただけたのではないでしょうか。それぞれの個性を持って、バリエーションある発信が出て良かったと思います。かぼちゃ電車、松川遊覧船、もつ煮込みうどんや公園のイルミネーションなど、私自身も富山のいいところをたくさん知る機会にもなりました。

富山市 企画管理部 広報課 シティプロモーション係 小川大輝さん

 今回私は参加者の皆さんとともに、プロの方がどのような視点で物事を見て言葉にし、組み合わせられるのかをリアルで学ぶことができました。クリエイティブな現場で働かずとも、好きな場所で各々のメディアを使い地元の魅力を発信することで、それがいつか面白い何かにつながっていく気がしています。富山市のプロジェクトともつながるような、新しい価値が生み出せるような動きになれば嬉しいですね。

同セミナーに協賛するJT富山支社 北島誠二部長

 今回のセミナーは本当に多くの方にご参加いただきました。グループになり話し合い、一つの課題に向き合うこと。改めてリアル開催の良さを実感しましたね。今日セミナーを見させていただいた中でも印象的だったのが、参加者の皆さんがとても生き生きとした表情で学ばれていたことです。このような機会が今後も増えることで地域の皆さんが元気に活動され、地域の活性化や発展につなげられるのではないかと思っています。

クリエイターズマッチ 呉京樹社長

 今回のセミナーでは、一つの作品を仲間とともに作り上げる面白さを発見できたのではないでしょうか。コロナ禍を経て、改めてリアル開催の良さを感じられた気がします。地元の方が地元のために、全く知らない人が地元のことで会話が生まれる。これは通常の仕事ではあまり起こり得ないこと。背景を知っている分、少ない時間の中で多くのアイデアが出ていたのを私自身、楽しく見させていただいた回でした。

学びを活かして挑戦できる「クリエイティブコンテスト」

 セミナーでの学びを活かし、自分自身で地域の魅力を発信するポスターコンテストが開催されます。人に伝えたい地元の魅力が詰まったメッセージをA4タテサイズのポスターに込めてみませんか。詳細は決定次第、公式サイトで案内する予定です。

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