富山市で女性クロスステッチ作家・平井陽子さん個展 個人オーダーも

洋書が好きでイギリスのサンプラーの本に出会ったことがきっかけとなりクロスステッチ作家に

洋書が好きでイギリスのサンプラーの本に出会ったことがきっかけとなりクロスステッチ作家に

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 個性豊かな商店が軒を連ねる富山市総曲輪の長屋にあるギャラリーペース「スケッチ」(富山市総曲輪2)で11月7日より、富山市在住のクロスステッチ作家、平井陽子さんの作品展が開催される。

1877年のイタリアのサンプラーから復刻した模様の一部

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 海外の古い文献や写真などから独学で手書きの図案を起こし、刺しゅう模様として復刻させる平井さん。作品はクッションやハンカチ、眼鏡ケースなど、暮らしに寄り添うものを生み出している。27歳から独自の復刻文様を刺しゅうし始め、約25年。これまでに個展を東京と富山で行い、今回で8回目を迎える。NHKの番組「すてきにハンドメイド」への出演やフランスの出版社から自身の著書を刊行するなど、多岐にわたり活動している。

 今回展示するのは、著書「平井陽子の小さなクロスステッチ」(マガジンランド刊)に収められた作品をメインに、刺しゅうモチーフのサンプラー、著書「伝統模様をクロスステッチに」(同)に収録された作品など約20~30点。個人オーダーも可能で、オーダーに合わせて平井さんがデザインを考え、「計り知れない時間をかけて作り上げる一点もの」も注文できるという。

 展示に向けて平井さんは「一針一針にその時の気持ちをぶつけている。内なる言葉を込めながら、生涯をかけて刺し続けたい。今回は『林ショップ』の隣で開催するので、民芸と私の作品が互いに生活に寄り添っているものなんだと感じていただけたら」と話す。作品の中には平井さんが制作中聞き続けているジャパニーズロックミュージシャンの曲のタイトルから引用した言葉も紡がれている。

 同スペースを運営する林悠介さんは「平井さんの作品は以前にも見せていただいたことがあり、小さなものだったが、ものすごく細かな仕事にびっくりしたことを覚えている。今回の案内状の一枚に載っている、クロスステッチで刺された言葉がとても印象的に感じていた。お好きなミュージシャンの曲名から引用された言葉だったとは思いも寄らなかった。そんなユーモアもお持ちの平井さんのさまざまな作品を見られるのが楽しみ」と話す。

 開催時間は11時~18時。今月12日まで。

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