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富山でインスタレーション企画展 図書館の「知の循環」可視化、出合いつなぐ

昨年の様子

昨年の様子

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 富山市中心市街にある複合ビル「TOYAMAキラリ」(富山市西町5、TEL 076-461-3200)で8月6日より、市民参加型インスタレーション企画「Knowledge forest 知の森-つながる、広がる図書館2017」が行われる。

河本さん(右から2番目)と川原さん(右)と学生ボランティアのみなさん

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 富山出身デザイナーの河本有香さんがイギリスの芸術大学の卒業制作として考案した「ナレッジフォレスト」は、図書館の目に見えない知の循環を可視化し、人と本が出合い、つながっていくという架空の物語を実写化したもの。葉の形のカードに参加者が推薦図書とコメントを書き、大きな木の幹と木のつるに見たてたオブジェに結び付けて森を作っていく。図書館空間に大きな森「知の森」が出来上がり、自然と人が集う場所になることをデザインという視点からも捉える。

 これまでロンドン、東京と地元・富山で開催し、昨年の富山開催では1326枚の葉で大きな木が作られた。河本さんは「本を通じて、さまざまな人が人とつながっていってもらえたら」と話す。

 葉のカードは富山の蛭谷和紙の最後の継承者とされる川原隆邦さんの協力の下、古くなって捨てられる本を和紙に混ぜ合わせて作られている。川原さんは「捨てられる本もまた新しい紙に生まれ変わっていくという自然の循環も意識した」と話す。

 今年は、昨年の葉を1冊のブックレットにまとめたものを配置したり、昨年の模様を定点カメラで撮影した映像を流したりすることも予定。6日、11日、15日には河本さんによるアーティストトークも開く。各日11時~、15時~の2回。

 河本さんは「昨年のイベントでは、小さいお子さんからお年寄りまでたくさんの方に葉のカードを書いてもらえた。木の年輪を育てていくように、この企画も大事に育てていきたい。毎年継続していけるイベントになれば」と話す。

 開催時間は9時30分~16時30分。今月20日まで。

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