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富山でミニチュア写真家・田中達也さんの作品展 「ひよっこ」タイトルバック再現も

キーボード上で葬儀中の「死んでもプラス思考」

キーボード上で葬儀中の「死んでもプラス思考」

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 富山市の中心街にあるデパート「富山大和」(富山市総曲輪、TEL 076-424-1111)6階ホールで、ミニチュア写真家・田中達也さんの作品展「MINIATURE LIFE展~田中達也 見立ての世界~」が開催されている。

新幹線を模したフランスパンが走る模型「新パン線」

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 田中さんは2011年からインターネット上で、ミニチュアの視点から、日常にある物を別の物に見立てた作品シリーズ「ミニチュア・カレンダー」を展開。ジオラマ用の人形と日用品を使ったミニチュア作品を、一日一作ずつネット上で公開し続けている。2017年にはNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックを手掛けて広く話題を呼び、現在ではインスタグラムのフォロワー数100万人を超えるほどの人気を博している。

 同会場では「ひよっこ」のタイトルバックを再現した「畳の畑」をはじめ、実物のジオラマ作品と写真パネルを合わせた約100点を展示。ブロッコリーを大きな森に、フライパン上のチャーハンを波に見立てたユニークな作品が並んだ。靴ブラシで稲刈りの様子を表現した「田舎ブラシ」、テニスボールの白のラインをマラソン・コースに見立てた「日々の鍛錬に近道などない」、辞書に挟まった付箋を人々がボルダリングのように登っていく「問題の解き方は人それぞれ」といった、イマジネーション豊かな作品世界が展開されている。

 場内は週末を中心に老若男女、幅広い世代の来館者でにぎわっている。新幹線と駅ホームをパンで模した鉄道模型「新パン線」コーナーでは、実際に稼働する様を目の当たりにした人たちから歓声が上がったほか、多くの作品が写真撮影可ということもあり、スマホを片手に記念写真を撮る光景が至る所で見受けられた。

 来場した富山市内在住の60代女性は「着眼点が面白くて、こちらも夢中になって作品を見てしまう。どうやってアイデアを思いつくのかと感心したり、思わず吹き出してしまったりと終始楽しめた」と顔をほころばせながら話す。

 富山市内在住の40代女性は「作品自体はもちろんタイトルの付け方も秀逸。パソコンの『+(プラス)』キーの上で葬儀が行われている作品は、『死んでもプラス思考』と題されており声を出して笑った。ミニチュアのかわいさに加え、田中さんのブラックユーモアも魅力」と話す。

 開場時間は10時~19時(最終日は17時)。料金は、一般=800円、中高生=600円、小学生以下無料。3月12日まで。

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