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富山市のベトナム料理店が20周年 ハーブのおいしさ広め人気に

人気メニューの「ベトナムお好み焼き」

人気メニューの「ベトナムお好み焼き」

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 富山市黒瀬にあるベトナム料理店「ティエン・コム・ベトナム」(富山市黒瀬、TEL 076-491-2820)が5月30日、オープン20周年を迎えた。

店主の杉原学さんと妻の文子さん

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 同店は富山で唯一のベトナム料理専門店で、主にベトナム・ホーチミン市周辺の南部地方の料理を提供している。ハーブを巧みに使った料理には定評があり、最近ではパクチー好きの間でも話題となっている。

 「野菜が多く、ほかのエスニック料理より優しい味で食べやすい」と、年配の客からの支持も厚い同店。幅広い年齢層に人気を得ており、週末などは予約が取りづらくなることも。6月3日発売の「ミシュランガイド 富山・石川(金沢)2016特別版」に掲載され、ますます注目を集めている。

 店主の杉原学さんは、もともとフランス料理の修業をしていたが、フランスの日本領事館で働いていた時に現地のレストランでベトナム料理と出合い、衝撃を受けたという。そのことがきっかけでフランス在住のベトナム人と交流していくうちに、「地元の人にもベトナム料理を知ってほしい、ベトナムを好きになってほしい」と同店を開くことを決意した。

 今では専門店も全国にあるベトナム料理だが、20年前はまだ一般的に知られておらず、調味料など現地で使われているベトナム特有の食材もなかなか手に入らなかった。そのため思うような料理が作れないこともあったというが、オープン時には20種類ほどだったメニュー数も現在は旬の食材を使った限定メニューを含め、50種類以上に増えた。季節に応じて白エビやホタルイカ、マコモダケ、パクチーなど、地元の海産や野菜を使った料理も提供している。

 オープン当初からの常連客である40代女性は「生春巻きやベトナムお好み焼きの自家製ソースやフォーのスープが絶妙で、時折無性に食べたくなる。マダムの明るい笑顔も魅力の一つ」と話す。

 帰省するたびに訪れるという東京在住の20代男性は「その季節にしか食べられないメニューもあって、何度来ても飽きない。つい食べ過ぎてしまうが、おなかいっぱいでもデザートは外せない」と、パティシエの経験を持つ杉原さんが作るデザートも男女問わず好評だ。

 20年を振り返り、「試行錯誤の連続で、あっという間だった」と杉原さん。「もっと地元の食材を増やして、より富山らしい、富山でしか味わえないベトナム料理を作っていきたい」と話す。

 営業時間は11時30分~14時30分、17時~21時30分。月曜定休(祝日の場合は翌日)。

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