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富山・黒部のレトロなハンバーガー自販機、設置から3年間をつづった奮闘記

黒部市のフリースペース「かって屋」自販機コーナー

黒部市のフリースペース「かって屋」自販機コーナー

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 黒部と富山の鉄道愛好家団体「くろてつの会」の嵯峨拓也さんが7月7日、ハンバーガー自販機設置にまつわる奮闘をつづった「レトロ自販機を引き取ってみた。まとめ本 ~蘇るハンバーガー自販機3年間の記録~」を発売した。

冊子「レトロ自販機を引き取ってみた。まとめ本」

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 2018(平成30)年、嵯峨さんは廃棄処分寸前だったハンバーガー自販機を引き取り、黒部市のフリースペース「自由空間 かって屋」に設置。これまで月1、2回のペースでハンバーガーを販売してきた。かつてドライブインに多く設置されていたハンバーガー自販機を懐かしみ、県内外からレトロファンが足を運んでいるという。今回、自販機の設置・販売から3周年を記念し、「レトロ自販機を引き取ってみた。まとめ本」を自費出版した。

 冊子には2018年5月に閉店した「ドライブイン頼成山(らんじょやま)」から自販機を引き取った経緯、クラウドファンディングによる修理費の調達、冷却器の修理、不具合との戦いなどを記録。黒部発「桜井バーガー」の誕生秘話なども含め約100ページにまとめた。

 嵯峨さんは「自販機を引き取ってから現在まで、さまざまな困難があった。中でも冷却器の修理にはかなり苦労した。40年前の機械なので修理しようにも部品がなく困っているところへ、3Dプリンターで部品を作ってくれる方が現れた。ファンや地域の方々に手伝ってもらいながら、取り組んできた3年間を記録したかった」と思いを話す。

 昨年から販売されている「桜井バーガー」は、「黒部ショッピングセンター メルシー」内のパン店「ファリーヌ」の協力によって完成したオリジナルメニュー。カレー、チーズ、ベーコンなど豊富な種類を用意する。嵯峨さんは「コロナの影響で遠方のお客さんは減ったが、桜井バーガーの誕生によりファリーヌさんのファンが駆け付けてくれるようになった。コロナ禍でも売り上げが落ちず、地元に愛される商品になってきたと実感している。コロナが収まった頃には県外からもお客さんに来てもらい、ここでしか入手できない味わいを楽しんでほしい」と話す。

 今後は桜井バーガーのネット販売のほか、イメージキャラクター「りっちゃん」のオリジナルTシャツの販売も予定する。

 冊子は「かって屋」で販売(1,000円)する。8月の営業日は1日、29日。営業時間は11時~17時。ショッピングサイト「百代(はくたい)の過客(かかく)」でも販売する(1,200円)。

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